大相撲の世界に14人の力士輩出、名門クラブ・柏相撲少年団 12歳で親元を離れ相撲留学する魅力に迫る
2022年05月07日 10:00
芸能
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3歳から15歳までのおよそ40人の生徒たちを永井監督が一人で教えており、これまで大相撲の世界に14人の力士を輩出している。3月場所、小結で勝ち越した豊昇龍など現在の幕内力士に3人も教え子がいる。豊昇龍は永井監督について「稽古の時は怖かった。優しい時は優しかったですけど、お父さんと同じぐらいの関係」と語る。
12歳で親元を離れ、相撲に打ち込む生徒たちの出身地は新潟県、愛知県など全国各地から集まる。その理由は永井監督が一流選手にするだけでなく、人間的にも成長させる指導法にあった。食事は永井監督が準備するものの、掃除と洗濯は先輩後輩関係なく当番制で行う。朝食後には、生徒たちは柏駅周辺でのゴミ拾いを行う。ゴミ拾いのキッカケは「玄関出たら、タバコが散らかっていて、この環境で子供たちが育つのは良くないと思って。きれいなところじゃないと、いい人材は育たない」と明かす。
永井監督は親代わりとして、学校とも連絡を取り合い、親とは個別で連絡を取り合う。さらに生徒のスケジュールは全て携帯電話で管理し、親とも共有している。預かった子供たちと熱心に向き合える理由は、永井監督自身も12歳で親元を離れて相撲留学した経験がある。この経験が「心の寂しさとか、夢を負う覚悟、わかる部分がとてもある」と、子供たちの思いを理解する。
相撲の練習で一番重要視しているのは体幹と基礎。5キロのボールを使ったトレーニングなどで体の軸を作り上げる。さらに四股、すり足など徹底した基礎練習が全体の3分の2を占める。また、携帯で練習中の生徒たちを撮り、20秒の時間差を置いて土俵際のモニターに映像が再生されるなど、最先端の技術も取り入れ、基礎とハイテクを融合させた指導法が生徒たちを強くしている。