将棋の第80期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)7番勝負第3局は8日、福岡市のアゴーラ福岡山の上ホテル&スパで第2日を指し継ぎ、後手の挑戦者・斎藤慎太郎八段(29)が134手で渡辺明名人(38)=棋王との2冠=を破り、シリーズ1勝目を挙げた。
午前9時の再開後、渡辺がリードを奪う展開。苦境に追い込まれた斎藤だが、驚異の粘りで渡辺の受けを迷わせ形勢を入れ替えた。最後は2枚の飛車で迫力十分の寄せを実現。「ずっと苦しい将棋」を逆転でものにし「本局を反省して次に生かしたい」と話した。2勝1敗となった渡辺は「次は切り替えて臨みたい」と気を取り直した。第4局は19、20日に山口市で行われる。