北川景子 最愛の妻役に「真っすぐな人間の愛に包まれ、癒やされ、温かい気持ちに」
2022年05月30日 05:00
芸能
北川は幡男さんが思い続けた、妻のモジミさん役。第2次世界大戦中に旧満州(現中国東北部)ハルビンで離ればなれになった後、子供たちと11年間、夫の帰国を待ち続けた。
撮影は昨年10月下旬から12月に実施。二宮とは、意外にも今回が初共演。「お会いした日からもう幡男さんでした。ああ、モジミさんはこの人を愛したのだなと、理解しました」と印象を語った。
北川は子供たちとの家庭でのシーンや幡男さんとの若かりし頃のシーンが中心となった。モジミさんは自身の帰国後、島根県隠岐の島で生活。北川は「一歩外に出ればどこまでも続く広い海。この海も、空も、ラーゲリにつながっているだろうか、あの人もまた同じ海を、空を、見ているだろうかと思いをはせながら過ごしたのではないか」と心境を推し量りながら演じた。
長男の顕一さんから話を聞いた瀬々監督は「小学校の先生だったが音楽と図工は苦手だった。家では料理が不得手でどこかドジ。それでも気丈に家族を守り続けた」とモジミさんの人柄を語る。「北川さんはとてもチャーミングに演じてくれました」と絶賛した。
平野隆プロデューサーも、幡男さんがモジミさんに送った「君はこの十年間よく辛抱して闘い続けてきた。超人的な仕事だ」という言葉を引用し「まさにこの映画のラストで北川さんは超人的な仕事をしてくれた」と賛辞。北川の熱演がこの冬、人々の涙を誘う。