【鎌倉殿の13人 頼家跡継ぎ争い相関図】つつじ“運命の子”善哉を出産!せつ長男・一幡&りく擁立・千幡
2022年08月01日 08:00
芸能
稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。
第29話は「ままならぬ玉」。誕生したばかりの“13人衆”から中原親能(川島潤哉)梶原景時(中村獅童)が姿を消し、御家人たちのパワーバランスが崩れ始めた鎌倉。北条義時(小栗)は北条と比企との抗争激化を懸念し、息子・頼時(のちの泰時、坂口健太郎)と比奈(堀田真由)に決意を語る。そんな中、正室・つつじ(北香那)が2代鎌倉殿・源頼家(金子大地)の次男・善哉を出産。三浦義村(山本耕史)が乳母夫となるが、比企能員(佐藤二朗)は娘・せつ(山谷花純)が出産した長男・一幡こそが嫡男だと主張し、けん制。一方、北条時政(坂東彌十郎)は妻・りく(宮沢りえ)から、政子(小池栄子)の次男・千幡を頼家の跡継ぎにする策を聞き…という展開。
千幡は源頼朝(大泉洋)と政子の第4子。頼家の弟。この年9歳。乳母は実衣(宮澤エマ)、乳母夫は阿野全成(新納慎也)。比企の台頭を許さないりくは「こうなったら、少々乱暴な手を使ってでも…」と全成に呪詛を頼む。
全成「誰を」
時政「比企能員」
りく「(時政を制止し、首を横に振る)」
時政「違うのか?」
りく「鎌倉殿。もちろん命を取ろうとは思っておりません。しばらく病で伏せっていただければよいのです」
時政は「跡を継ぐのは千幡じゃ」と全成に圧力をかけた。全成は木を彫り始めた。
「頼家」と書かれた何体もの木人形。部屋にこもる全成と木人形を目にしてしまったことを実衣は義時に伝えた。
義時は時政・りくを追及した。時政は「馬鹿を言え!鎌倉殿はわしの孫だぞ」とポロリ。義時は「余計なことは、もうやめていただきたい!比企と争う時は、終わったのです」と激怒。りくはシラを切った。
政子の助言を受け、せつは頼家に気持ちをぶつけた。「嫡男は善哉様で結構。私はただ、あなた様とお話がしたいのです。私と一幡をお側においてほしいのです。比企は関わりございません!そういう者もおるのです。それも退けては、鎌倉殿は本当にお独りになってしまいます。鎌倉殿をお支えしとうございます」――。
建仁2年(1202年)7月、頼家は征夷大将軍に任官した。
呪詛の効果が表れず、時政・りくは全成にさらにプレッシャー。頼家の髪の毛を手に入れようと、夜、蹴鞠の練習に励む頼家の様子をうかがう。
義時「頼朝様は、人を信じることをなさらなかった。お父上を超えたいのなら、人を信じるところから始めてはいかがでしょう」
頼家「小四郎、決めたぞ。わしは一幡を跡継ぎにする。比企の顔色をうかがっておるのではない。せつだ。せつは強い。父上が母上と手を携えて、この鎌倉をつくったように、せつとなら、鎌倉をまとめていけるような気がする。わしは弱い。信じてくれる者を頼りたい」
頼家は長男・一幡を後継者に指名した。
【源頼家の跡継ぎ争い 略年表】
今回、頼家の跡継ぎ候補は3人浮上した。
(1)長男・一幡(母=側室・せつ、後見人=せつの父・比企能員)
(2)次男・善哉(母=正室・つつじ、乳母夫=三浦義村)
(3)頼家の弟・千幡(母=政子、乳母夫=阿野全成)
源頼朝が征夷大将軍に任官した建久3年(1192年)、千幡が誕生。
頼朝が落馬した建久9年(1198年)、一幡が誕生。
頼家が征夷大将軍に任官する2年前の正治2年(1200年)、善哉が誕生。