益子直美さん 現役時代「バレーボール嫌いだった」理由 メンタル学び始めた「大きな失敗」明かす
2022年08月09日 13:41
芸能
6年前からスポーツメンタルを学び始めた。きっかけは大きな失敗だった。「大学の監督の依頼が来て。決して強くしてほしいっていうわけではなくて、いろいろ挫折を味わってる益子さんだから依頼したいと。人間力を高めるような指導をしてほしいということで。それだったらお受けしてみようかと。そしたらトントン拍子で6部から3部まで上がったんですね。勝たせてあげたい、強くしてあげたいという思いがすごく出てきて、でも学んでないから私の(指導の)手腕がない。元全日本だからとかすごいプライドが邪魔して、学びに行けなくて」と回想。さらに、「あんなに自分がやられて嫌だった怒りの指導を使ったんですね。ミスを責めたし、怒ってました。怒りを使う指導をしたらコートの中で選手の思考が止まって。私はほんとにこれがしたかったのかって自己嫌悪になって」と悪循環のストレスがピークに達した。
その影響は体にも及び、心房細動に襲われた。「先生には早く手術をした方がいい、ストレスがかかることは排除してくださいと言われて」。幸い手術は無事成功し、監督も退いてストレスとの向き合い方を考えるようになったという。「病気になっちゃってバレーボールってなんだったんだろうって。メンタルに関して私は弱かったなって」と考え、スポーツメンタルコーチングに出会って勉強を決意した。「お前は弱いんだ、強くなれって言われるけど、やり方を教えてくれるわけじゃない。調べたり、勉強してみたりすると、メンタル強くするためには知識が必要だっていうことがわかった」と手応えを得た。
現役時代を振り返り「私、バレーボールが嫌いだったんですよ。実は。誰にも言えなかったんですけど、ほんとに見たくないやりたくないって常に現役時代の後半は思っていて。心の中では一日も早く引退することが目標だった」と告白。「ミスすればいつも怒られてぶたれて、褒められたこともないし認められない。すごく自信がなくて、ネガティブ。自己肯定感も低くて、プレーすることが怖かった」といい、その経験から「指導者が起こってはいけないバレーボール大会」を主催し、現在はスポーツ界から『怒り』を排除する活動を行う。
「子供達にはスポーツ大好きになってほしい。人間力を成長させる素晴らしいツールのはず。子供達にその競技を嫌いにさせない。そんな環境づくりをしていきたい。今の夢は、子供達のスポーツ界から怒りの指導が消えること」と力強く語った。