ドリカム中村正人、30手前で「音楽やめようと思った」 吉田美和を「ソロで出そうと」
2022年08月21日 19:12
芸能
そんな時、中村が目を付けたのが、アーティストのマネジメント業だったという。「それで、近くを見ると、マネジメントでもうかってるところで働いていたんで、マネジメントをやろうと思ってアーティストを探してたんです」。そんなある日、出会ったのが吉田だった。
「ツアーの合間で、日銭を稼がなきゃいけない時があって、あるところに演奏に行ったんです。歌ってたんですよ、吉田が」。その時の吉田については「ガーンときたというか…その時はガーンとこなかったんです。すごく暗かったんです」と、意外にもポジティブな印象ではなかったという。
ところが、その日は偶然、帰り道が一緒に。吉田がオリジナル曲を作っていると知った中村は「地下鉄の電車の中で、(吉田が)アカペラで歌ってくれたんですよ。デモテープも何もないというから、先輩風を吹かせて、“デモテープなければダメだよな”って言って。“じゃあ歌います”って歌ってくれたのが、『うれしはずかし朝帰り』」と、後の代表曲を挙げた。
吉田の才能に惚れ込んだ中村は、「しばらくはマネジャーやってたから。ソロで出そうと思ってましたもん」と、当初は吉田をソロで売りだそうとしたという。「吉田さんは学生時代から北海道で有名な人で、アマチュア活動から。で、“東京でやっぱりやりたい”というので、僕がデモテープとかアー写(アーティスト写真)とかを作って、プレゼンライブやったり、ぐるぐる回ってたんですけど、全然ダメだったんです」。結局、中村も参加した音楽グループとしてデビューすることになったという。
吉田の魅力について中村は「ワンアンドオンリーというか、歌がうまいとか下手でじゃなくて、吉田美和のスタイルというか、僕は詞に惚れてるんですけど」と熱弁。「でも、うまいわけじゃないですよ。うまい歌手選手権とか、(音程を)ピタッと入れるのは、吉田はできない。ちょっと音程は外れながら、どっちかというとミック・ジャガー風。暴れててもミック・ジャガーってすぐ分かるじゃない?そんな感じなんですよね」と、唯一無二の声質を独特の表現で称賛した。