【芸人 イチオシ】芸歴24年目TAIGA「今が一番旬」愛する家族のため

2022年09月03日 09:00

芸能

【芸人 イチオシ】芸歴24年目TAIGA「今が一番旬」愛する家族のため
「(着ていないと)スイッチが入らないので…」といつもの衣装姿で取材に応じたTAIGA Photo By スポニチ
 【芸人 イチオシ】ロックな雰囲気に「お前誰だよ!」のフレーズでおなじみのネタやものまねを得意とするピン芸人のTAIGA(46)。トレードマークはゼブラ柄のシャツに赤のエドワードジャケット、ジェルで固めたリーゼント。芸歴24年目にして「今が一番旬」と豪語するように、最近は番組出演のオファーが急増。過去最大のチャンスをつかもうとしている。
 TAIGAのイチオシは「家族」だ。2014年に「R―1グランプリ」決勝に進出するも芽が出ず、独身だった30代後半には引退も頭をよぎった。それが17年に結婚し、2人の男の子を持つ父親となって大変身。芸人を貫き通す気持ちが、家族の存在で、自身のリーゼントのようにガッチガチに固まった。

 「仕事が入ると心から喜んでくれる嫁がいる。子供を目の前にしたら、この子を理由に辞めるわけにはいかないと思った」と芸人貫徹宣言。現在はまだウーバーイーツでバイトしているが、その卒業が当面の目標。家族の写真を肌身離さず持ち歩き、番組収録中に焦ったりした時はカメラの前でも写真を取り出して見つめ「お父さん頑張るよ!」と自らを奮い立たせている。

 そんな家族愛溢れるTAIGAは、多くの後輩から慕われ“イチオシ”の存在でもあるようだ。オードリー、ぺこぱ、メイプル超合金のカズレーザーからは「師匠」と呼ばれるほど。真剣に話に耳を傾けてくれる良き相談役で、就職やバイトも含め、さまざまな仕事をしてきた豊富な経験をもとにした後輩への助言の的確さには定評がある。

 19年には、ぺこぱの松陰寺太勇に漫才衣装を着物から「ホストっぽいイメージ」「光沢のない紫」のスーツに変えるように提言。ぺこぱは同年の「M―1グランプリ」で3位となり、ブレイクした。

 時には厳しい愛のムチも振るう。時間や礼儀には厳しく、バイトで遅刻常習犯のオードリーの春日俊彰をガッチガチに詰めたこともある。これもすべて後輩を思っての行動。だからこそ周囲は「お笑いのこと以外なら何でも相談できる」と“本業”以外で全幅の信頼を寄せている。

 後輩がバラエティーやラジオで「TAIGAさん」というワードをことあるごとに発信しており、草の根運動が実って、いつしか「名前だけは聞く存在」としてお笑いファンに浸透。最近は満を持して実在する“アニキ”として番組へ登場し始めている。

 後輩に「お笑いが苦手」といじられがちだが、それが武器でもある。ボケるべき場面で真面目な返しをし、台本にない流れになると目に見えてテンパってしまうことも多いが、それが爆笑を生み出すのだからミラクルだ。

 「ポンコツを演じているつもりはないんです。テレビ“1年目”の自分なりに、いつも笑いを取ろうと頑張ってるが、うまくかみ合わない」と話すように常に全力でピッチを駆け上がる。周囲のパスをスルーしたり、変な方向にシュートを飛ばしても、必死に走り回る姿がTAIGAの大きな魅力だ。ある番組スタッフも「確かにお笑いに強くない」と話すが、その実直でひたむきな人柄に引かれ、再オファーにつながるも多い。

 「これまでつらかった仕事は?」と聞くと「仕事がないこと」と即答。「どんなに過酷でも仕事があるだけでうれしい。今はとにかく楽しいですよ」と笑顔を見せた。

 家族のために「死ぬまで芸人」を誓うTAIGA。1年前は長男に職業を「芸人」でなく「ウーバーイーツ」と思われていたが、今こそ、その勘違いをなくす時。後輩からの“イチオシ”でつかんだチャンス。みんなの期待を背負ってロックなアニキは突き進んでいく。

 《夢は「アメトーーク!」テーマになること》テレビ“デビュー”を果たした中で一番の夢は、テレビ朝日「アメトーーク!」の番組テーマに成り上がることだ。2021年に「40歳過ぎてバイトやめられない芸人」に出演して反響があったことで「TAIGA大好き芸人」を熱望。「主役はしょぼいけど、メンバーはすごいですからね」と実現を期待している。

 ◇TAIGA(たいが) 1975年(昭50年)11月20日生まれ、川崎市出身の46歳。99年に俳優・ものまねタレントとしてデビュー。2014年「R―1グランプリ」のファイナリスト。15年から18年にかけては元ピン芸人の武家の女とユニット「ザ・武道」を結成。特技の躰道(たいどう)は三段。高校3年時には団体で全国大会優勝。血液型O。

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