「鎌倉殿の13人」15年ぶり再会 運慶の名台詞「悪い顔になった」義時&ネットに刺さる…相島一之エール
2022年09月03日 13:50
芸能
稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。鎌倉を舞台に、御家人たちが激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。
第33話は「修善寺」。政子(小池栄子)の次男・源実朝(嶺岸煌桜)を3代鎌倉殿とする新体制が始まり、北条時政(坂東彌十郎)が執権別当に就任。裏から時政を支える妻・りく(宮沢りえ)は実朝の正室を京から迎えることを進言し、娘婿・平賀朝雅(山中崇)を通じて後鳥羽上皇(尾上松也)に願い出る。しかし、御家人たちは派手に権力を振るう北条を敬遠。三浦義村(山本耕史)の忠告に、北条義時(小栗)も苦笑を浮かべる。一方、伊豆・修善寺へ追放された失意の源頼家(金子大地)は…という展開。
ついに頼家討ちを決断した義時。「今日は誰かと飲みたかった」と和田義盛(横田栄司)の館を訪れる。そこには仏師・運慶(相島一之)の姿があった。
運慶「小四郎、何年ぶりだ」
義時「15年になります」
運慶「おまえ、悪い顔になったな」
義時「それなりに、色々ありましたから」
運慶「だが、まだ救いはある。おまえの顔は悩んでいる顔だ。己の生き方に迷いがある。その迷いが救いなのさ。悪い顔だが、いい顔だ。ああ、いつか、おまえのために仏を掘ってやりたいなぁ。うん。いい仏ができそうだ」
義時「ありがとうございます」
視聴者の心情を代弁した名台詞「悪い顔になった」がSNS上の話題に。「皆が思っていたけど言わなかったセリフNo.1を直球で投げかけた運慶殿流石」「これまでの出来事の詳細も義時の葛藤も知らないはずの運慶の言葉が、余りにも義時の核心を突いている。やはり仏に仕えるお人」「(運慶の言葉に)ちょっと涙ぐんでる義時に切なくなったが、迷ったから死ぬことになった善児との対比をぶつけてくるの鬼脚本。ってか運慶を定期的に多めに出して。あっけらかんとした運慶が陰惨な鎌倉殿世界に必須」「北条義時は最終形態になって、運慶から『迷いのない、本当に悪い顔になった』と言われる展開を期待したい」「運慶の言葉がとても心に響いた。相島一之の穏やかな表情と語りのおかげもあって、泣きそうになった」などの声が相次いだ。
義時が最愛の妻・八重(新垣結衣)を亡くした時(第21話「仏の眼差し」、5月29日)、鎌倉を留守にしたのは、運慶が彫った阿弥陀如来像を見に伊豆・願成就院を訪れていたため。まさに「縁(えにし)だね」(運慶)の15年ぶりの再会となった。
運慶役を飄々と好演している俳優の相島一之も8月28日、自身のツイッターを更新。「運慶が久しぶりに登場しました。それにしても面白いドラマ!すみません、自分も出演しているのに観客目線です。我が家もあまりの展開に毎週唸りながらオンエアを見ています。まだまだ修羅の道は続くのか?続くんだろうなぁ…小四郎、がんばれ!」とエール。義時はさらに“悪い顔”になるのか。