里見女流5冠、ヤクルト村上に続く「50」目指す 白玲戦連勝で歴代最多更新の50期へあと2勝
2022年09月03日 19:14
芸能
里見の中飛車、西山は三間飛車と相振り飛車へ進んだ第1局。第2局も振り飛車党同士の対局らしく、相向かい飛車へ進んだ。
交換した角を打ち合った以外は比較的静かだった午前。西山が「肉うどんといなり寿司」、里見が「海鮮ちらし丼」を注文した昼食休憩明けに、里見が動いた。
西山飛車の横利きをさえぎっていた歩を、桂獲りに進めた。その一手前、西山が銀を出て、角獲りに当ててきただけに決断の一手だった。その後、里見の進撃が西山陣の急所をとらえ優勢を築いていった。
プロ野球・ヤクルトの村上宗隆だけじゃない。自らの歴代最多を更新するタイトル50期、また19年に達成したこちらも歴代最多、女流6冠復帰へあと2勝とした。
「ギリギリのところをしっかり読み切って、組み立てがうまい。決め方が高度でした」。立会人の久保利明九段(47)は里見の充実ぶりを称えた。徳田拳士四段(24)に敗れ、第1局を落とした棋士編入試験。5番勝負第2局は22日、東京・将棋会館で岡部怜央四段(23)と対戦する。「まだ残り4局、チャンスはある。自然体で頑張ってほしい」。久保は同じ振り飛車党の後輩へエールを送った。
鹿児島県指宿市「指宿白水館」での白玲戦第3局は10日に迫る。「間隔が短いですがコンディションを整えて臨みたい」。ストレートでの王手を期し、里見は1週間後の舞台へ思いをはせた。