稲垣吾郎、新垣結衣がタッグ 朝井リョウ氏「正欲」映画化、23年公開予定

2022年09月12日 09:00

芸能

稲垣吾郎、新垣結衣がタッグ 朝井リョウ氏「正欲」映画化、23年公開予定
「正欲」で検事を演じる稲垣吾郎 Photo By 提供写真
 俳優の稲垣吾郎(48)と新垣結衣(34)を主要キャストに迎え、朝井リョウ氏(33)が作家生活10年の節目に書き下ろした「正欲」が映画化されることになった。「あゝ、荒野」「前科者」などで知られる岸善幸監督(58)が演出を担当。2023年の公開予定だ。
 「桐島、部活やめるってよ」や直木賞を受賞した「何者」など、次々と話題作を世に放つ朝井氏が「小説家としても一人の人間としても、明らかに大きなターニングポイントとなる作品」と自信を持って送り出したのが21年3月に発売された「正欲」で、柴田錬三郎賞受賞作だ。

 家庭環境、性的指向、容姿…さまざまな背景を持つ人々をそれぞれ描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマをあぶり出していく物語。「あゝ、荒野」でも岸監督と組んだ港岳彦氏(48)が脚本を書いた。

 稲垣が演じるのは横浜検察庁に勤める検事で、不登校の息子が世間から断絶されてしまう可能性を恐れる寺井啓喜(ひろき)。新垣は広島のショッピングモールで働く契約社員で、特殊性癖を持つことを隠して生きる桐生夏月を演じる。

 稲垣は「脚本を読み終えた時、この作品に関われることをうれしく思いました」と意欲をにじませ、新垣も「原作を読んで、何かを問われたような気持ちになりました。それは、“何が正しいか”とかそういう単純なものではないような、でも実はとてもシンプルなことのような気もしました。撮影では、自分なりに、夏月たちが生きる世界を必死に生きたいと思います」とコメントを寄せた。

 朝井氏は「この物語の核が、いい映画を作るという意思以外の部分でゆがめられることのないよう、緊張感とともに祈ってます」とエールを送っている。
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