【前回の鎌倉殿の13人】第35話“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)「世を忍ぶ歩き巫女 世の理を悟る実朝」

2022年09月18日 08:00

芸能

【前回の鎌倉殿の13人】第35話“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)「世を忍ぶ歩き巫女 世の理を悟る実朝」
イラストレーターの石井道子氏が描いたNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第35話“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)「世を忍ぶ歩き巫女 世の理を悟る実朝」 Photo By スポニチ
 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は18日、第36話が放送される。新進気鋭のイラストレーター・石井道子氏が描く“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)とともに前回の第35話(9月11日)を振り返る。
 <※以下、ネタバレ有>

 稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。鎌倉を舞台に、御家人たちが激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第35話は「苦い盃(さかずき)」。3代鎌倉殿・源実朝(柿澤勇人)の妻になる後鳥羽上皇(尾上松也)の従妹・千世(加藤小夏)が京から鎌倉へ到着。政子(小池栄子)らが出迎えるが、千世を連れてくるはずだった北条政範(中川翼)は京に到着して2日後に“怪死”。愛息の凱旋を心待ちにしていたりく(宮沢りえ)は失意に沈む。そんな中、娘婿・平賀朝雅(山中崇)が畠山重忠(中川大志)の嫡男・重保(杉田雷麟)への疑惑をりくに告げる。一方、朝雅の振る舞いについて重保から相談された北条義時(小栗)は父・時政(坂東彌十郎)に…という展開。

 実朝は鹿汁をごちそうになり、意気投合した和田義盛(横田栄司)の館を再び訪れた。義盛は実朝、北条泰時(坂口健太郎)鶴丸(きづき)を“面白い所”に連れていく。

 とある寺。テントのようなものの中に“おばば”こと名うての歩き巫女(大竹しのぶ)がいる。歩き巫女は泰時が双六が苦手なのを見抜き、、実朝に「雪の日は出歩くな。災いが待っている」に忠告した。

 日が暮れ、実朝と歩き巫女は2人きり。

 歩き巫女「悩みがあるようだな」

 実朝「妻をめとった」

 歩き巫女「おー、めでたいのー」

 実朝「私の思いとは関わりないところで、すべてが決まった」

 歩き巫女「おまえさん…まあいい。悩みは、誰にもある。おばばにもある。年を取って近頃、ヒジがアゴに付かなくなった(実演)」

 実朝「誰でもそうなのではないか」

 歩き巫女「これだけは言っておくよ。おまえの悩みは、どんなものであっても、それはおまえ1人の悩みではない。遥か昔から、同じことで悩んできた者がいることを、忘れるな。この先も、おまえと同じことで悩む者がいることを、忘れるな。悩みというのは、そういうものじゃ。おまえ1人ではないんだ。決して。気が晴れたか」

 実朝は涙を拭い、笑った。

 今回の“大河絵”は女優の大竹しのぶが事前告知なしのサプライズ出演を果たし、大反響を呼んだ歩き巫女、不吉な予言を受けたものの、歩き巫女のアドバイスにより世の理を悟り、涙した実朝を1枚にまとめた。

 ◇石井 道子(いしい・みちこ)絵描き。千葉県生まれ。清野菜名と松下奈緒がダブル主演を務めたテレビ朝日の昼帯ドラマ「トットちゃん!」(2017年10月期)劇中画、ウェブマガジン表紙などを手掛ける。「ALL OF SHOHEI 2021 大谷翔平写真集」「スポニチ URAWA REDS 2021 浦和レッズ特集号」(スポーツニッポン新聞社)などにイラストを掲載。ライブペインティングや即興似顔絵も各地で行う。

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