【鎌倉殿の13人 バトルロイヤル】残り7人 足立遠元“生きたままコント退場”好演の大野泰広「奇跡」
2022年09月24日 13:50
芸能
稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。鎌倉を舞台に、御家人たちが激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。
第36話は「武士の鑑」。深まる北条時政(坂東彌十郎)と畠山重忠(中川大志)との対立。りく(宮沢りえ)を信じる時政は、3代鎌倉殿・源実朝(柿澤勇人)の下文を手に入れ、三浦義村(山本耕史)和田義盛(横田栄司)稲毛重成(村上誠基)らを招集。重忠の嫡男・重保(杉田雷麟)を人質に取るよう命じる…という展開。
「畠山重忠の乱」(元久2年、1205年)が始まる中、“13人衆”に名を連ねる武蔵の御家人・足立遠元(大野泰広)は政子(小池栄子)に相談を持ち掛ける。
政子「元気がないですか?」
遠元「こんなことを、尼御台に言うべきではないのですが」
政子「何でもおっしゃい。御家人の話に耳を貸すのがわたくしの役目」
遠元「執権殿は恐ろしい。私や畠山が邪魔で仕方ないのです」
政子「大丈夫。あなたのことはさほど重きを置いていないと思いますよ」
遠元「それはそれで…」
政子「足立殿、目がピクピクしていますね」
遠元「近頃、止まらないのです」
政子「悪いことは言わない。所領に戻ってゆっくりしたら」
遠元「私も同じことを考えていました」
政子「長い間、側で仕えてくれて、礼を言います」
遠元「寂しい思いをさせてしまいますが」
政子「寂しくなんかないわ」
遠元「それはそれで…」
政子「フッ(笑)」
ラストの政子とのコント風やり取りも視聴者の笑いを誘った。「真田丸」の河原綱家役に続き、大野が軽妙さも好演。自身のツイッターに「生きたまま送り出していただいたこと…誠に、奇跡。孫の遠政氏は1209年から丹波市青垣町に移り、足立のバトンをつなぎ、370年間統治。足立遠元、これにて退場(涙)。ごめんなさい…目がピクピクするから…w13人に選んでもらえたこと心から、深謝」とつづった。
【13人衆】残り7人[北条](1)北条時政(2)北条義時[三浦](3)和田義盛[常陸](4)八田知家[文官](5)大江広元(6)三善康信(7)二階堂行政
【鎌倉殿の13人 主な“退場者”】番組公式サイトの「登場人物」欄にあるキャラクターのうち、劇中、その最期や鎌倉を去ったことが言及された人物。カッコ内は討った人物、要因(※印は推定、遠因)(★は13人衆)
<第1話>千鶴丸(善児)
<第3話>源頼政(宇治の平等院で自害=三善康信の文)、以仁王(奈良へ逃げる途中に落命=三善康信の文)
<第5話>堤信遠(北条宗時)、山木兼隆(※北条宗時)、工藤茂光(善児)、北条宗時(善児)
<第7話>長狭常伴(※三浦義村)
<第9話>江間次郎(善児)
<第10話>大庭景親(上総広常)、佐竹義政(上総広常)
<第11話>平清盛(病死※後白河法皇&文覚の呪い)、義円(平盛綱※源義経の教唆)、伊東祐親(善児)、伊東祐清(善児)
<第15話>上総広常(梶原景時&善児)
<第16話>木曽義仲(源範頼軍)、今井兼平(※源範頼軍)
<第17話>源義高(藤内光澄)、一条忠頼(仁田忠常)、藤内光澄(源頼朝の御家人が斬首、北条義時が立ち会い)
<第18話>安徳天皇(壇ノ浦の戦い、入水)
<第19話>源行家(ナレ死「鎌倉方に捕まり、首をはねられるのは、これより少し後のこと」=語り・長澤まさみ)
<第20話>藤原秀衡(※病死)、静御前(北条義時「静殿は鎌倉を去り、その後は行方知れず」)、藤原頼衡(善児)、里(源義経)、源義経(※藤原泰衡軍、自害)、弁慶(※藤原泰衡軍)
<第21話>八重(鶴丸を救出したが、川に流される)
<第22話>後白河法皇(※病死)、河津祐泰(工藤祐経の襲撃=第2話)
<第23話>工藤祐経(曽我五郎)、曽我十郎(※仁田忠常)、曽我五郎(梶原景時が斬首宣告)
<第24話>岡崎義実(曽我事件への関与を疑われたが、その功により斬首は免れ、出家。鎌倉を去る)、大姫(病死)、源範頼(善児)
<第26話>源頼朝(落馬、病死)
<第27話>佐々木秀義(三浦義村「もう死にました」)
<第28話>★中原親能(三幡の乳母夫だったが、三幡が病死。出家し、鎌倉を去る→京にいる=第32話)、★梶原景時(上洛を計画したが、北条義時が阻止→首桶=第29話)
<第29話>★三浦義澄(病死、北条時政が振り払う)、★安達盛長(比企能員「奸賊、梶原景時がいなくなりましたな。義澄と盛長も去り、もはや宿老たちの評議はあってないようなもの」)
<第30話>平知康(「鎌倉殿にいらんと言われたのだ。(京に)帰るしかなかろう」)、阿野全成(八田知家)
<第31話>頼全(源仲章の沙汰)、★比企能員(仁田忠常)、せつ(トウ)、道(※北条方)、比企時員(※北条方)
<第32話>比奈(義時と離縁、鎌倉を去る)、仁田忠常(自害)、一幡(※「一幡様、トウと水遊びいたしましょう」)
<第33話>源頼家(トウ)、善児(トウ)
<第34話>北条政範(病死?)
<第36話>畠山重保(三浦義村&和田義盛勢)、★足立遠元(政子に相談し、鎌倉を去る)、畠山重忠(愛甲季隆)、稲毛重成(三浦義村)