久保九段の長女翔子さんが女流棋士に　父娘プロは現役3組目　大阪の女子高生で、父と同じ振り飛車党

　王将4期、棋王3期の久保利明九段（47）の長女・翔子さん（16）が10月から女流2級になり、プロとして活動することが30日、分かった。「一局一局を大切に、高みを目指して頑張ります」と本紙取材に意気込みを語った。 　父が棋士、娘が女流の親子プロは、現役では塚田泰明九段（57）と恵梨花女流初段（24）ら3組目、歴代でも5組目。藤井聡太王将（20）＝竜王、王位、叡王、棋聖を含む5冠＝の活躍に沸く棋界に新たな話題が誕生する。

　翔子さんは棋士や女流棋士の養成機関・研修会で11日、直近の成績が12勝4敗に達し、C1からB2への昇級が決まり女流棋士の資格を得た。将棋は父の影響で4歳から始め、一時離れた時期もあったが小学5年生で出場した大会でその楽しさに触れ、勉強を続けてきた。

　父と同じ振り飛車党で、得意戦型は角交換型四間飛車。現在はネット対局中心に勉強しながら大阪府内の高校にも通う。

　門下では5月にプロになった榊菜吟（なな）女流2級に続いた。久保とは父娘であり師弟でもあるため、一門での集まりでは「久保さん」と呼ばせているという。「長く成績を残し、活躍してほしい」。久保は親心をにじませ、期待を語った。