山田洋次監督 90作目で“6作目タッグ”吉永小百合&大泉洋と最強トリオ完成 「母」3部作の集大成
2022年10月03日 05:00
芸能
劇作家で演出家の永井愛さん(70)の戯曲が原作。01年と04年に新国立劇場(東京都渋谷区)で上演され、07年にはNHK「土曜ドラマ」枠で放送された作品を現代の東京の下町「向島」を舞台にして映画化する。
大会社の人事部長として日々神経をすり減らし、家でもさまざまな問題に頭を悩ませる息子(大泉)が、久しぶりに実家を訪れると母親(吉永)がなぜか生き生きとしている。どうやら恋でもしているようで…。
加藤治子さんと平田満(68)が主演した01年の舞台を見て映画化の検討に入った山田監督は、20年の時を経て吉永にオファー。「江戸以来の古い町に暮らす人々やここを故郷として行き来する老若男女たちの人生を、生きる喜びや悲しみを、スクリーンに克明に写し取り、描き出したい」と意欲満々。
山田学校への再入学に背筋を伸ばす吉永は、初共演の大泉について「明るくて、優しくて、リハーサルの時から励まされています。素敵な親子になりたい…なります!」と気合十分だ。大泉も「正直申し上げて、あの吉永小百合さんから、大泉洋は生まれない。私もそう思います(笑い)。しかし、決してそうは思わせない山田監督の演出、吉永さんの演技、映画とは偉大だと改めて感動しております」と張り切っている。おかしくもせつない家族の物語。既に撮影は始まり、23年9月1日に公開される。