小泉悠氏 プーチン大統領の核使用示唆に「脅しでなくなる可能性は差し迫ってはいないと思うんですが…」
2022年10月16日 11:03
芸能
小泉氏は、ロシアのラブロフ外相が国家存亡の危機のみに核使用を想定すると発言したことに「もともとのロシアの宣言政策、文書に書いてある政策の中では、そこまではっきりは言ってないんですよね。ただ今年の秋ぐらいからロシア外務省の声明の中では、国家存亡というのは、領土的一体性を含むという言い方をしている。今のロシア連邦が主張する国境線を犯すということが国家存亡の危機にあたるよということを言い出してるので、要するにこれ以上、反攻作戦を続けるなよというメッセージをウクライナに出しているんだと思うんです」と自身の見解を述べた。
そのうえで「ただ現実にウクライナはそれで別にこの脅しをかけられて奪還作戦を止めているわけではないので、今のところロシアは脅すばっかりでその話が実際に効いていない。たぶんそのためだと思うんですけど、ロシアは併合した4州の境界がどこかってことをはっきりさせていないんですよね。この行政境界線の全部をとったというわけではないと言っているんです」とし、「どこまで進めば実際にロシアの猛烈な核による反撃みたいなものが引き起こされるかっていうことは、あえてあいまいにすることによって脅しの効果を確保しようとしていると思うんですけれども、それが脅しでなくなる可能性というのも私はまだ差し迫ってはいないと思うんですが、かつてなく懸念される事態であることは間違いないと思います」と自身の考えを述べた。