「舞いあがれ!」語り・さだまさし 「僕は舞ちゃんの応援団長なので心を込めて」

2022年10月20日 08:30

芸能

「舞いあがれ!」語り・さだまさし 「僕は舞ちゃんの応援団長なので心を込めて」
「舞いあがれ!」で語りを務めるさだまさし(C)NHK Photo By 提供写真
 【牧 元一の孤人焦点】シンガー・ソングライターのさだまさし(70)がNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で語りを務めている。ヒロインの舞(福原遥)を温かく見守る「ばらもん凧(だこ)」の声として物語を支える思いを尋ねた。
 ──語りでの出演依頼を聞いた時の心境は?
 「このところ、『カムカムエヴリバディ』で英語の先生のお役、TBS『石子と羽男』でパパ役と、本業以外も忙しいさだです。ご依頼いただいた時の感想としては、おお、今度は『語り』ときたか、また主題歌じゃないのかよ~と(笑)」

 ──「舞いあがれ!」の台本を読んだ印象は?
 「台本はとても素晴らしい。それよりも朝ドラの『語り』は、見てくださる方の1日のスタートという責任があるので緊張します」

 ──ばらもん凧に関して感じることは?
 「ばらもん凧は五島を象徴するアイテムの一つです。頭に付けられた弓がものすごい音を立ててうなるので勇ましいですよ。空に憧れる舞ちゃんの夢を象徴してますね。素晴らしい設定です。『逆風』が重要ですからね。人生にも飛行機にも凧にも」

 ──ヒロインを演じる福原遥さんの印象は?
 「福原さんにはまだお目にかかっていません。爽やかな『朝の顔』に相応しい素敵な人だと思います」

 ──実際にスタジオで語りを収録する時の心境は?
 「監督さんと『そこはもう少し本人に寄り添いましょう』とか『ここは淡々と行きましょう』などと相談しつつやっています。主に出来上がった画にナレーションを付けます。物語にハラハラしながらやっています。視聴者第一号でもあります」

 ──語りで苦労している点、工夫している点は?
 「さほど苦しんでいません。五島のシーンで長崎弁を使ったり東大阪のシーンで大阪弁風になったりするのも、半ば遊び感覚でやっています。ただ、僕は地方人なので、標準語のイントネーションに不安があるので『NHK日本語発音アクセント新辞典』は手放せません」

 ──「カムカムエヴリバディ」出演経験が生きる部分は?
 「カムカムの時から録音は大阪放送局に通っていますので、アウェー感がありません。むしろホーム。マイクの前で気持ちを込めて話すことには共通点があります。大変勉強になります」

 ──今後の収録での抱負は?
 「僕は舞ちゃんの応援団長の『ばらもん凧』ですから、心を込めて語ろうと思います」

 ──最後に、視聴者へのメッセージを。
 「皆さん、朝ドラらしい、とても温かなドラマですから、毎朝一緒に舞ちゃんを応援してくださいね」

 本業の音楽活動としては11月3日に東京・神田共立講堂でフォークデュオ「グレープ」の1日限りの復活コンサート(チケット完売。配信視聴可能)を開催する。多忙な秋になりそうだ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。
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