白木みのるさん 2年前に死去していた 「てなもんや三度笠」で藤田まことさん相棒役
2022年11月12日 03:00
芸能
幼少期は騎手を夢見ていたが中学生で歌手を目指した。山陰地方を流しのミュージシャンらと回っていたところ関西の劇場にスカウト。「ミサイル小僧」を名乗って舞台に立ち、吉本興業入りした後に本名の「柏木」から「白木」に改名した。
61年に始まった朝日放送「スチャラカ社員」の給仕役で注目され、翌62年に「てなもんや三度笠」で藤田まことさん演じる「あんかけの時次郎」の相棒・珍念役に抜てき。その人気はすさまじく、関西地区では最高視聴率67・5%(ビデオリサーチ調べ)を記録した。タレントの西川きよし(76)が付き人を務めていたこともある。
01年にはMr.ChildrenのCM、03年にはNHK朝の連続テレビ小説「てるてる家族」にも出演した。07年10月に開催された「御堂筋パレード」には藤田さんとそろって「てなもんや三度笠」号に乗って登場した。「“てなもんや”と言えば藤田」という風潮が面白くなく、藤田さんとは疎遠になっていたが、この時に和解を果たしている。
タレント活動のかたわら「芸能界はいつまでできるか分からん」と早くから実業家の顔を持ち、不動産事業で成功。芦屋市内にマンションを1棟所有し、95年の阪神大震災時には自宅が全壊した女子学生に無償提供するなどして話題となった。
≪テレビ創成期を支える≫
白木 みのる(しらき・みのる、本名・柏木彰=かしわぎ・あきら)1934年(昭9)5月6日生まれ、島根県八束村(現・松江市)出身。中学時代から歌手活動を始め、大阪の劇場にスカウトされテレビ創成期を支えた。生涯独身。