寺島しのぶ 転機の映画出演巡り母・富司純子と命懸けの大ゲンカ「収まらないけど、決行ですよね」
2022年11月13日 23:10
芸能
人生に絶望した男が、運命の女性と出会い、死に場所を求めてさまよう物語。原作に心底、惚れ込んだ寺島は、映画化が決まる前から行動を起こしていた。「原作の小説を読んで、読書カードを(出版社に)送ったんですよ。“(主人公の)綾ちゃんをやるのは、私しかいません”みたいな」。その強い思いが実ってか、映画化が決まり、荒戸源次郎監督と何度か面接した後、出演が決定。しかし、これに猛反対してきたのが、富司だったという。
寺島は「ハードな映画なので、濡れ場のシーンもいっぱいある」と説明。「(富司は)いい映画になるとは思わなかったんでしょうね。“これ、しのぶがやるんだったら、お母さん自殺する”って」と、母から衝撃の通達を受けたという。
しかし、それでもひるまなかったのが寺島だった。「“お母さんのせいで私がこの芝居をできなかったら、じゃあ私が自殺する”って」と、富司に強い意思を示したという。それでも母は首を縦に振らなかったようで、「全く収まらない。収まらないけど、決行ですよね」と、寺島が思いを遂げたことを明かした。
寺島の熱演は高く評価され、同作で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。その後の富司の反応について、寺島は「“もう何も言わない”って言ってました」と話していた。