藤井王将 JT杯で最年少V 課題早指し戦で成長見せた
2022年11月21日 05:03
芸能
持ち時間各10分、切れたら30秒以内という規定は棋界でも究極のスプリント。持ち時間を目いっぱい使用して熟考を重ねる棋風の藤井にとっては、やや鬼門の棋戦だったが「秒読みに入って5回の考慮時間は他棋戦より少ない。なるべく最初の10分間を有効に使おうと」と綿密に対策を立てていた。
2期連続名人挑戦の実績を持つ斎藤相手に、序盤から決断良くサクサクと手を進め、終局時には5回ある考慮時間を3回残しての快勝。早指し戦での課題だったタイムマネジメントでも成長が著しい。
20歳4カ月での優勝。1991年に羽生善治棋王(当時)がマークした21歳2カ月の同杯最年少優勝記録を10カ月更新した。「今回、更新のラストチャンスということはすっかり忘れてました(笑い)。意識はしませんでしたが、結果を残したのはうれしいです」と笑顔満開の藤井。表彰式後は恒例の「観衆お見送り」に臨み、21分間立ちっ放しでファンの声援に応えていた。