藤井竜王、第5局は広瀬八段に敗れ3勝2敗に 7番勝負で初の2敗「もっと息長く指すべきだった」

2022年11月26日 19:31

芸能

藤井竜王、第5局は広瀬八段に敗れ3勝2敗に 7番勝負で初の2敗「もっと息長く指すべきだった」
第5局を終え、感想戦で対局を振り返る藤井聡太竜王 Photo By 代表撮影
 藤井聡太竜王(20)=王将、王位、叡王、棋聖含めて5冠=が挑戦者に広瀬章人八段(35)を迎える第35期竜王戦7番勝負第5局は26日、福岡県福津市の宮地嶽神社貴賓室で2日目が指し継がれ、午後6時34分、藤井が133手で敗れて3勝2敗になった。藤井が通算6度目の7番勝負で初めて2敗を喫した。敗れてなおその強さを証明し、12月2、3日、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で指される第6局以降に決着を持ち越した。
 投了前、対局室の天井を何度も見上げた藤井は、何を思ったのだろう。自王が即詰みになるまで指し「負けました」と頭を下げた。終局後、自ら疑問符をつけたのは74手目以降繰り出した、受けの強手に対してだった。

 「進んでみると細い。もっと息長く指すべきだった」。先手は広瀬で戦型は相掛かり。広瀬が中盤までの優勢を逆転された第3局と同じ進行をぶつけてきた。そして、自陣をにらむ広瀬の飛車角を逆に攻める指し手が有効ではなかったと振り返った。手駒にした2枚角で中住まいの広瀬王を捉えたかに見えたが、寄せに入る糸口はついに見いだせなかった。

 1日制の5番勝負と2日制の7番勝負に大別されるタイトル戦。過去5度の7番勝負は4連勝か悪くても1敗でシリーズを終えた。シリーズに敗退しないどころか2敗も3敗もなかったが、6度目で初めて2敗した。

 初出場した一昨年棋聖戦以来のタイトル戦連勝を10とし、依然敗退知らずの藤井が、ただ一つの黒星で改めてその強さを印象づけた。「第6局はすぐにある。気を取り直して頑張りたい」。中5日で仕切り直す指宿対局へ視線を移した。

この記事のフォト

【楽天】オススメアイテム