「鎌倉殿の13人」違うか!泰時の咆哮に鬼の義時&ネット涙“薄気味悪い親子”の変遷 最終回どうなる?
2022年12月16日 06:01
芸能
稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は大河8作目にして初主演に挑んだ。
第47話は「ある朝敵、ある演説」。後鳥羽上皇(尾上松也)が挙兵。北条泰時(坂口健太郎)は官軍との戦を辞さない。
北条義時(小栗)は「おまえは、いつも私と逆のことを考えるなあ」「この院宣をよく見ろ。これは、鎌倉に攻め込むためのものではない。私を追討せよという院宣だ」「太郎、私は、おまえが跡を継いでくれることを何よりの喜びと感じている。おまえになら安心して北条を、鎌倉を任せることができる」「私一人のために、鎌倉を灰にすることはできんということだ」――。義時は自分の命と引き換えに、鎌倉を守る覚悟を決め、御家人たちを招集した。
御家人たちがあふれ返る鎌倉御所・寝殿。義時が話し始めると「待ちなさい」と政子(小池栄子)が現れた。途中で大江広元(栗原英雄)に頼んだ演説文を読むのをやめ、自分自身の言葉を投げ掛けた。
「おう!」。御家人たちの心は一つに。そして、泰時が「そのような(後鳥羽上皇に付きたい)者が、ここにいるはずがございません。今こそ、一致団結し、尼将軍をお守りし、執権殿の下、敵を討ち払う。(立ち上がり)ここにいる者たちは皆、その思いでいるはずです。違うか!」」と咆哮。姉と息子に救われ“修羅の道”を突き進む鬼の義時の目から涙がこぼれた。泰時は膝をつき「執権殿、これが上皇様への我らの答えです」――。SNS上にも、もらい泣きの声が続出した。
次回、とうとう最終回「報いの時」(第48話、12月18日)。“最終決戦”「承久の乱」(1221年、承久3年)の合戦を迎える。
ドラマ後半は義時・泰時父子の物語でもあった。のえ(菊地凛子)が「あの親子はおかしいんですよ。喧嘩ばかりしてるくせに、どこか認め合ってる。気持ち悪いったらありゃしない!」(第46話)「あのお方と太郎殿はぶつかればぶつかるほど、心を開き合ってるふうに見えるんです。私には」「薄気味悪い親子なんですよ」(第47話)と評した2人を待つ運命は…。
終盤の2人の主な会話を振り返る。
■第40話「罠と罠」(10月23日)=義時は和田義盛追討へ
泰時「私のため」「馬鹿げています。私は誰とも敵をつくらず、皆で安寧の世を築いてみせます!」「父上は間違っている!」
■第42話「夢のゆくえ」(11月6日)=源実朝の下、評議の執務室
義時「おまえはどういう立場でそこにいるのか」
泰時「父上が、義理の弟というだけのことで、頼朝様のおそばにお仕えしたのと同じです。私も鎌倉殿の従兄弟ということでここにおりますが、何か」
■第43話「資格と死角」(11月13日)=源仲章が暗躍
義時「単刀直入に言う。讃岐守のこと、断ってもらいたい」
泰時「訳をうかがってもよろしいですか」
義時「おまえは私をよく思っておらぬ」
泰時「お待ちください」
義時「分かっている。しかし私はおまえを認めている。いずれおまえは執権になる。おまえなら、私が目指していてなれなかったものになれる。その時、必ずあの男が立ちはだかる。源仲章の好きにさせてはならぬ。だから今から気をつけよ。借りをつくるな」
泰時「ご安心ください。私も讃岐守は、ご辞退しようと思っていたところです。気が、合いましたね」
義時「帰る。(立ち上がる)親王を将軍に迎える件、受け入れることにした。つまり親王は、こちらにとっては人質だ」
泰時「人質…。(立ち上がる)お待ちください。父上が、目指してなれなかったものとは何ですか」
■第45話「八幡宮の階段」(11月27日)=源実朝が公暁に討たれる
泰時「あの時、何ゆえ私の腕をつかまれたのですか。父上は、鎌倉殿の死を望んでおられた。すべて父上の思い通りになりました。これからは、好きに鎌倉を動かせる。父上はそうお思いだ。しかし、そうはいきませぬ」
義時「どういう意味だ」
泰時「私がそれを止めてみせる。あなたの思い通りにはさせない」
義時「面白い。受けて立とう」
■第46話「将軍になった女」(12月4日)=実衣の処罰をめぐり
泰時「父上、これは大きな分かれ道にございます。血を分けた妹にそんなことをすれば、人の心は離れます!」
義時「だからといって許せば政は成り立た~ん!」
■第46話「将軍になった女」(12月4日)=朝廷への対応をめぐり
義時「太郎!もういい。おまえの声は耳に障る。行け」