YOSHIKI 今も癒えないHIDEさんへの思い「流血しているような、血が止まらないみたいな」
2022年12月20日 21:17
芸能
YOSHIKIにとって、HIDEさんは良き理解者だったという。「普通、そういうことを“いいよ”って言わないことを、HIDEは“じゃあやろう”みたいな。心の支えというか。HIDEと相談して“どうする?”っていう。“どう思う?”って。自分の人生で一番しゃべったのがHIDEだったので」。バンドは92年、世界進出するほど大きな存在になっていったが、97年に音楽性、方向性の違いを理由に解散。その5カ月後、HIDEさんが急死した。
盟友との突然の別れに、YOSHIKIは「解散の100倍、つらかったですね」と打ち明けた。「うつ状態に近かったという感じでしたか?」と聞かれると、「(それに)近かった。過去形じゃないかもしれないですけどね」と、今も悲しみを引きずっていることを告白。「それから何かもう、何十年もたちますけど、喪失感というか、ポカンと空いてしまった穴がふさがらないというか、流血しているような、血が止まらないみたいな、そんな感じでしょうかね。心を委ねられる相手っていう。そこはHIDEだけだったと思うんですね」と、HIDEさんの存在の大きさを口に出して表現した。
しばらくはアーティスト活動も休業状態だったが、大きなオファーをきっかけに復活を決意した。99年の「天皇陛下ご即位十年をお祝いする国民祭典」での楽曲制作依頼を受けたことで、再び歩みを前に進める決意をした。母にだけ相談したというが、「佳樹(YOSHIKI)ならきっとできる」と、背中を押されたことを打ち明けた。
そうして生まれたのが、ピアノ協奏曲「Anniversary」だった。YOSHIKIは「いろんな悲しみ、苦しみを乗り越えて、希望という前向きなものに向かっていくというイメージで作った」と説明。「僕の曲には必ず悲しみが入っている。それは自分の中から消えないものだと思っているので」。悲しみを背負いながらも、音楽活動に向き合う姿勢を口にした。