元王将の久保利明九段が占う“夢対決”王将戦 見たこともない将棋出てくるか プロも大注目

2023年01月02日 06:04

芸能

元王将の久保利明九段が占う“夢対決”王将戦 見たこともない将棋出てくるか プロも大注目
タイトル戦連勝記録更新を狙う藤井王将(撮影・河野 光希) Photo By スポニチ
 89年に初タイトルの竜王を獲得して以来、第一人者であり続けた羽生が挑戦者として藤井とタイトル戦で初対決する。静岡県掛川市での第1局の立会人で、王将4期の久保利明九段(47)は「将棋界で一番見たいカード。中原誠16世名人と羽生九段のタイトル戦が実現しなかったので、このカードを心待ちにしたオールドファンも多いはず。プロもどうなるのかと注目して見守っている」と期待を語る。
 居飛車党の両者。タイトル初挑戦からシリーズ11連勝は驚異的な数字だが、あえてその無敵ぶりが証明されていない死角を探すなら、藤井が生まれた02年の10年以上前から第一線で活躍する羽生の将棋観をぶつけられたときにどうなのか?ではないか。

 「羽生九段が若手時代、掘り下げた戦型に手を加えて使うかも。自分の将棋観が生きる展開に持っていくのではないでしょうか。見たこともない将棋が出てきておかしくありません」

 羽生とは王将戦7番勝負で2度戦い、第57期は1勝4敗で屈したが、第59期は4勝2敗で奪取した。決着したその第6局は「自分史上最上の対局」と呼ぶ名勝負だった。

 第1局は対局前の振り駒で先手後手が決まり、第2局以降は逆側を持ち合って先後を繰り返す。勝率で若干下回る後手番は、より戦前の工夫が求められるため、そこでの羽生の準備に注目するという。

 「私より上の世代の棋士がどれくらいやれるのか、励みにもしたい」

 藤井とは対戦成績3勝4敗でほぼ互角の久保ですら、羽生の戦いぶりに突破口を求める。振り飛車一筋の久保は、7番勝負を通じて相居飛車が予想されるため、参考にしづらい序盤より「中終盤を楽しみにします」と話した。勝敗予想は、迷った末に藤井の4勝3敗とした。「ファンの人も一局でも多くみたいでしょうから」。その思いは久保も同じだった。

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