松本潤 先輩の岡田准一は「怖い」 大河「どうする家康」で共演
2023年01月02日 07:30
芸能
![松本潤 先輩の岡田准一は「怖い」 大河「どうする家康」で共演](/entertainment/news/2023/01/02/jpeg/20230102s00041000014000p_view.webp)
「怖いです(笑)。V6時代、僕はジャニーズJr.としてバックで踊らせていただいていました。直属の先輩で、そういう意味でも、一生頭が上がらない存在。そんな先輩に、僕が家康を演じる時に信長を演じてもらえるのは、うれしい限りです。大河の主演も『軍師官兵衛』(2014年)で経験されているので、現場がその時に置かれている状況や、その芝居をどう動かせば面白くなるかということを考えて動いてくれます。まさに信長と家康のように、僕が翻弄され引きずられているかのような関係性でやらせてもらっています」
鳥居忠吉役のイッセー尾形、石川数正役の松重豊、本多忠勝役の山田裕貴、榊原康政役の杉野遥亮、井伊直政役の板垣李光人ら多彩な俳優陣が家臣団を演じる。
「現場で会うのが楽しみで、みんながそろうと思うと、わくわくします。年齢層が幅広い中でも気をつかわずにちゃんと言いたいことが言える環境ができているのは、先輩方がそれを容認して支えてくださっているおかげだと思います。クランクインした場所が愛知県だったので、泊まりで少し時間があった時、行ける人たちで食事に出かけたりしてコミュニケーションを取りました。僕らは甲冑をつけることが多いので、撮影の合間に前室で、重くて身動きができない苦労を共有することもできて、あっという間に家臣団との関係性を作ることができました。先日、撮影の合間に、性格のタイプを分ける心理テストみたいなものをみんなでやったら、ほとんどバラバラだったので、キャスティングの妙を感じました(笑)」
撮影現場では、主人公を演じるだけではなく、出演者全員をまとめる座長の役割を担っている。
「少しでも楽しくできたらいいと思う部分と、少しでも迅速に進んだらいいと思う部分があります。役者には鮮度が高いうちにお芝居をしたいという心理があります。この大河には、最新のVFXを使うなど映像的にチャレンジしているシーンがあって撮影に時間がかかる場合もありますが、なるべく撮影がテンポ良く進むようにスタッフに『今は何を待っているのですか?』とあえて聞いたりしてプレッシャーをかけています(笑)。現場の空気が悪くならないように頑張っています」
初めての大河ドラマで主演。実は最初の出演要請は断っていた。
「オファーをいただいた時は本当にびっくりしました。大河ドラマに出演するタイミングはほぼ来ないものだと思っていたので『なぜ僕?しかも家康?』と『?』が浮かび、自分自身でイメージできませんでした。その時は嵐で活動していて、そこから2カ月以上やることがあって、短い時間で重大な決断をするのは難しかったので『ありがたいお話なのですが、今は無理です』とお断りさせていただきました。それでも、待っていていただいて、年を越して、新たに自分が挑戦できることは何かと考えるタイミングで『そこまで待っていただけるのなら…。そこまで僕のことを信じていただけるなら…』と思って、『私で良ければぜひやらせてください』とお返事しました」
この大河で家康はタイトルに表れているように、常に選択と決断を迫られる。
「家康は日々、周りと比べて力が足りないことを痛感して生きるか死ぬかの選択を迫られていました。そこを僕が日々演じているという感じです。『か弱きプリンス』として描かれている部分がありますが、同時に、生き延びる方の選択をずっと続けた人で、家康が長生きしたからこそ、戦国時代を終わらせて江戸時代を築くことができたのだと思います」
73歳まで生きた家康は常に健康に気をつかっていたとされるが、松本自身にも同様の面があるようだ。
「この作品の撮影が始まってから食べ物、飲み物には気をつけています。『こういうさなかでも米だけは炊こう』とか『スープだけは作ろう』とか。体も動かしています。健康には元々気をつかっていますし、僕も長生きしたいので、そこは似ているかもしれません」
質実剛健の松本・家康が天下を治める1年になりそうだ。
◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。