辛坊治郎氏 視聴率発表で振り返る過去の紅白“事件”「生涯あの時のゾクッとした感じは忘れない」
2023年01月04日 16:27
芸能
そんな中、辛坊氏は過去の紅白の平均視聴率についての資料に着目。「直近で高かったのが、50年も60年も前には80%台はあったのですが、1984年、78・1%。都はるみラストステージ。ここからぐっと80年代後半に下がっていく」と紹介した。
84年の紅白は、引退を発表していた演歌歌手・都はるみが最後のステージに臨んでいた。しかし、その舞台で、辛坊氏も忘れられない出来事が起きていた。「80年に局に入って、84年にはテレビというか放送の仕事をしていましたので、あの時のアナウンサーの失敗というのは、すごく身につまされる、ぞくっとする感覚が」。総合司会を務めたアナウンサーが、都を「美空…」と呼び間違えてしまったことに言及した。
「都はるみさんのラストステージで、紹介する一番、聞いているところで、都はるみさんを“美空”と言った瞬間に血の気が…私も引きましたけど、本人の血の引き方は想像できるんですよ」と、失敗したアナウンサーに同情した。
80%近くの視聴率だった番組で起きたことだっただけに、当時は大きな話題になった。辛坊氏は、「別にこれを言ったからといって、誰かが死ぬわけじゃないし、大きな不祥事でもないし。謝るべきっちゃ謝るべきだけど、社会的混乱や命にかかわるような間違いではない」としつつも、「この曲で絶対にやっちゃいけない痛恨のミス。だけど、分かるんだわ。すごいプレッシャーの中で国民の8割が見ている、視聴率78・1%ですからね。8000万人くらいが見ている中で、“美空”って、一番やっちゃいけない失敗をするっていう気持ちが、痛いほど分かった」とコメント。「自分が失敗したわけじゃないけど、生涯あの時のゾクッとした感じは忘れないんじゃないかなと思います」と振り返っていた。