坂本龍一 がんと闘いながら実現目指す大仕事「まだなかなか難しくて、構想段階で」
2023年01月05日 23:15
芸能
自身の闘病と、新型コロナウイルスの世界的流行が重なるようにして起き、「人生観は大きく変わりました」という。「世界的なパンデミックということと、とても個人的な病気ということが、ほぼ重なってこの間、起きてきたので。ずいぶんと揺さぶられるというか、自我が。そういう感じがあって。きらびやかな世界じゃなくて、枯れた世界にひかれるようになってきて」。雨音や、風で竹を揺らす音に心をひかれるそうで、「それだけで音楽としては十分だなと感じるんですが、そこに自分が何を足せるか。どうやって自然の音と共演できるか、コラボレーションできるかはよく考えますね」と、自身の感性を披露した。
闘病しながらも「生きているうちは音楽を作り続けて、日記のようなスケッチも折々、作っていきます」と宣言。「大きな作品を作る予定があって。オーケストラの曲なんですが、まだなかなか難しくて、構想段階で」と、具体的な計画も口にした。「今回、録音したピアノの曲の中で、ゆっくり弾きながら音と音の間の響き、もわーんと響いている響きというのがものすごく好き」といい、「響きの音楽をオーケストラでやってみたいと思っているんだが」と、自身のイメージを明かした。「僕の技量でそういうのが書けるかどうか、自信はないですね。努力してみますけど」。飽くなき創作意欲は、まだまだ枯れることはなさそうだ。