羽生九段の「予言書」!?「りゅうおうのおしごと!」再現の一手出た 作者「昔の車が凄い改造を…」
2023年01月09日 05:00
芸能
![羽生九段の「予言書」!?「りゅうおうのおしごと!」再現の一手出た 作者「昔の車が凄い改造を…」](/entertainment/news/2023/01/09/jpeg/20230109s000413F2098000p_view.webp)
一手損角換わりは、ラノベ執筆当時には既に「コンピューターならめったに指さない手」とされていたという。意外性も込めて登場させたが、「5年前にアニメとなったときは“タイトル戦でこんな手が出るわけない。将棋を分かっているのか”と叩かれました」と振り返った。AI全盛の時代だからこそ、不気味さが際立つ妙手。「まるで昔の車が、凄い改造をしてレースに出てきたようなワクワクがある」と声を上ずらせた。
「りゅうおうのおしごと!」は、16歳の主人公が竜王という設定。執筆を始めた2015年には現実離れした設定だったが「その後、藤井さんの快進撃がありました。“そんなの書いたらウソくさい”とブレーキを踏んでいたら、作品が追い抜かれてしまいオロオロしてます」と苦笑い。
ラノベでは、第1局は羽生を思わせる“伝説の棋士”が勝利しているが、今回の王将戦第1局も「羽生さんに勝ってほしい」と期待。破竹の勢いで勝利を重ねる藤井の強さを認めた上で「ここで藤井さんが先手で負ければ、分からなくなる。羽生さんが立ちはだかれば、将棋界はさらに面白くなる」と語った。
▽りゅうおうのおしごと! 白鳥士郎氏作で、2015年からGA文庫(SBクリエイティブ)で刊行のライトノベル。既刊19巻。主人公・九頭竜八一は16歳で竜王となる設定。その後、大スランプに陥りながらも立ち直っていく。藤井が16年10月、14歳2カ月でプロとなり、次々に記録を更新していくにつれ「現実に、負けるな。」などのキャッチコピーで話題に。16年、将棋ペンクラブ大賞で文芸部門優秀賞を受賞。18年1月、アニメ化。