【日本映画大賞、監督賞】三宅唱監督 岸井ゆきのとボクシング練習で信頼関係構築 フィルムで一発勝負
2023年01月19日 05:00
芸能
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「コミュニケーションで相手のしゃべり方や判断の仕方をつかめると、現場で不安にならずに済む。変な駆け引きをせず、さらけ出した状態でいられることが安心感につながる。そういう時間を持てたのはありがたかった」
加えて、「ボクシング映画の撮影は、演じる側にとっては体力勝負。身を削ってカメラの前に立つわけですから、フィルムという制限があれば一回に懸けられると考えました」と、16ミリフィルムで撮影。試合のシーンもできる限りカメラをフィックス(固定)して肉体の躍動を捉え、「最終的に出来上がったケイコの姿は、小笠原さんであり岸井さんでした」と手応えをつかんだ。
ベルリンなど多くの海外の映画祭に招待され、日本でもスマッシュヒットとなっての戴冠。「岸井さんは現場で一緒にものを作るのが大好きな人なので、一番喜んでいるかなあ。尊敬していますし、どんどん変わって新しい一面が見られましたが、まだまだ知らないところがたくさんあるだろうと思わせる魅力がありますね」。2人の再タッグも期待できそうだ。(鈴木 元)