日浦市郎八段が3カ月の対局停止処分 3局連続鼻出しマスクで反則負けに連盟「事実を重く受け止め」

2023年02月13日 16:00

芸能

日浦市郎八段が3カ月の対局停止処分 3局連続鼻出しマスクで反則負けに連盟「事実を重く受け止め」
日浦市郎八段
 日本将棋連盟は13日、マスクを正しく装着せず対局に臨み、3局連続反則負けとなった日浦市郎八段(56)を3カ月の対局停止処分とした。
 日浦八段は1月10日の順位戦C級1組(対平藤真吾七段)、2月1日の棋王戦予選(対三枚堂達也七段)7日の順位戦C級1組(対村田顕弘六段)でいずれも鼻を出した状態で対局に臨み、立会人が複数回注意したにもかかわらず正しく装着しなかったため、新型コロナウイルス感染対策のため昨年2月に制定した臨時対局規定に違反したとして反則負けを宣告されていた。

 日本将棋連盟は2度目の反則負け後、日浦八段に書面と面会で正しいマスクの着用を行うよう強く要請していた。

 日浦八段は現在進行中の第73期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)1次予選に出場予定だったが、今回の処分により不戦敗となった。

 連盟の発表は以下の通り。

 日浦八段の懲戒処分について

 日頃より将棋文化の普及・発展にご理解賜り、誠にありがとうございます。

 当連盟は、日浦八段が公式棋戦において昨今3局連続して立会人の裁定と処置に従わず、臨時対局規定に基づいた反則負けを繰り返した事実を重く受け止め、直近の対局である2月7日の反則負け裁定後、速やかに規定に則って倫理委員会を招集しました。

 2月8日に開催された倫理委員会においては、上記行動を繰り返す日浦八段への懲戒処分の要否及び相当性が検討され、日浦八段への弁明機会の付与を経て、同委員会より当連盟理事会宛に本件に関する答申書が提出されました。

 本答申書の提出を受けて、当連盟では2月10日に臨時の理事会を開催し、以下の内容を決議しました。

 決議事項

 日浦八段は、立会人の裁定及び処置に従わず、実質的な対局放棄を繰り返しており、倫理懲戒規程に基づき、対局停止3カ月の懲戒処分とする。

 日浦八段の行動は、臨時対局規定第1条(マスクの着用義務)、対局規定第3章第9条第3項(立会人の裁定及び処置に従う義務)、対局規定第2章第1条(棋士の公務)に違反し、倫理懲戒規程第5条1項1号(本連盟の目的に反する行為をしたとき)、同5号(会員規程8条、本規程その他本連盟の諸規定に違反したとき)に該当する。

 処分効力期間は令和5年2月13日より令和5年5月12日までとする。

 対局中のマスク着用義務の有無については議論があるところ、当連盟としては、所属する棋士・女流棋士には、高い公共性を求められる公益法人として政府の方針・基準に則った対応をする旨を定例報告会の場等で十分示してきました。ここへきて、政府よりマスク着用の緩和方針が示されつつありますので、最新情報を見極め、臨時対局規定の改善や改廃について引き続き適切に判断して参ります。
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