来い来い 祈るも まさかの極太コイ 元荒川水素でフナ、ソウギョ狙い

2023年02月19日 07:20

芸能

 【奥山文弥の釣遊録】8年前からずっと狙っている巨大魚、ソウギョ。例年ですと10月末でシーズンは終わり翌年4月ごろにならないと釣れません。私が通っている元荒川水系では、冬になると下流へ下ってしまい、もしかしたら中川経由で利根川まで下ってしまっているのではないかと思うほど、魚はいなくなるからです。
 ところが今冬は異常でした。今年からフライフィッシングでソウギョを狙おうとしている「マスターミツル」こと市川満さんが、お正月から元荒川にキャスティング練習に出かけ、ソウギョらしき波紋を見たそうです。その時はフライで釣れなかったらしいのですが、後日、餌釣りでそのソウギョがヒットしたそうです。大きさは107センチ。サイズだけ聞いたら見事ですが、夏のソウギョと違って痩せていて、10キロなさそうな感じだったと言ってました。その他に大きな波紋がまだあったと、マスターは2月に入ってからも餌で釣り上げました。

 最近も波紋が見られたという情報のもと、フライでソウギョはダメでもオオキンブナはたくさんいるので、掛かるかもという期待をして出かけてみました。

 朝8時半、川に立つと気温が低いため川から湯気が出ていました。水温は10度もありました。準備しているうちに日が当たってきました。まず最初はフナ狙い。ロッドは「ビジョン」10フィート2番。リールはダイワ「アルトモアD200」、ラインはWF3F。リーダーは4X9フィートにVハード1号を1.5メートルつなぎました。フライは愛犬・ヤマトの毛で巻いたウエットフライです。支流からの流れ込みの下流に黒々と魚が群れているのが分かります。

 餌が少ないこの時季、流れてくるものを吸い込んで食べているのです。群れのど真ん中にキャストするとファウルフックしてしまいそうなので、一番端を狙いました。

 着水してフライが流れ、沈んでいき、すぐに見えなくなりました。そういう時はリーダー、あるいはラインを見てヒットに備えます。

 2投目、ツンとリーダーが引き込まれたのを逃さずロッドを立てると、グーンと重い引きが伝わってきました。フナにしては大きすぎます。

 魚が走り始めました。リールが逆転してラインが出ていきます。なんとコイです。フナを想定しロッドが軟らかいのでひん曲がっています。例えるならメジナのロッドでヒラマサが掛かった感じ。1号ティペットはなんとか耐えていますが引き寄せられません。

 それはそれで釣りとしては楽しいのですが、フナの群れを蹴散らす感じで暴れ回ります。ヒットした場所から上流、下流に10メートルぐらいの範囲で走り回ったコイも、10分を過ぎるとさすがに疲れてきたのか、差し出したラバーネットに収まりました。いつもの3倍ぐらい時間がかかりました。

 65センチぐらいでしたが、その太さに驚き、持ち上げてみると5キロぐらいはありそうな感じでした。

 それをリリースし、周りを見回すとコイが暴れていなかった場所にフナの大群を見つけました。良かった、逃げてなかったと、今度はそこを狙うも、警戒してしまったのか全く口を使う様子はありませんでした。1時間ほど粘りましたがヒットしないのでソウギョ探しに行きました。

 昨年ヒットした場所を重点的に回りましたが、全く波紋はなく、5カ所目のマスターが先日バラしたと言っていたポイントでは餌釣りも試しましたが何も起こりませんでした。

 寒くなってきたので昼過ぎに終了。朝一番で釣った後、何も起こらなかったので半日が長く感じました。 (東京海洋大学客員教授)
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