東出昌大「作品に携わって考えさせられました」 不当逮捕から無罪勝ち取った7年の道のりを映画化

2023年02月28日 19:12

芸能

東出昌大「作品に携わって考えさせられました」 不当逮捕から無罪勝ち取った7年の道のりを映画化
映画「Winny」の舞台あいさつに登場した(左から)松本優作監督、三浦貴大、東出昌大、壇俊光弁護士 Photo By スポニチ
 東出昌大(35)、三浦貴大(37)がW主演の映画「Winny」(3月10日公開、松本優作監督)の試写会、舞台あいさつが28日、大阪市の大阪弁護士会館大ホールであり、東出は「7年の裁判、逮捕、起訴、拘留、有罪、無罪、判決とか。たやすく人の人生の方向性を決めてしまうのかな、と作品に携わって考えさせられました」と語った。
 東出が演じるのはファイル共有ソフト「Winny」を開発したプログラマー・金子勇さん(13年死亡)。ソフトを使って簡単にデータをやりとりできるシステムで、違法コピーによる著作権侵害やウイルス感染が横行し逮捕者が続出。開発者の金子さんも著作権法違反幇助の容疑で逮捕された。

 様々な社会問題となり、ネット史上最大といえる国家機密情報の漏洩事件など、実話を基にした記録。一審の京都地裁で有罪判決が下ったが、大阪高裁での控訴審で逆転無罪。11年には最高裁で上告が棄却され、無罪が確定した。不当逮捕から無罪を勝ち取った7年の道のりが描かれている。弁護を担当する壇俊光弁護士を三浦が演じた。その壇弁護士が会見のMCを務めた。

 東出は役作りについて「winny事件も知らなかった。(金子さんは)いかがわしい人なのかという先入観もあった」。だが、生前の金子さんの人間性を周囲の人から聞いて「純粋性とか、プログラミングに対する情熱を一番胸に刻んで、抱いてこの役を演じました」と語った。

 一方、三浦は「壇さん本人に模擬裁判をしてもらって映像を見返しました」と壇弁護士の動きや目線を真似て熱演。「似ている」と評判で「さすがに完コピしたら文句言われないだろうと思って」と細かい部分まで再現したそうだ。

 壇弁護士は東出についての印象も披露。「東出さんが金子役をやりたいって聞いた時に、女性に奥手の金子さんの役をやると、なんの皮肉かとおもいました」と笑いを誘い、「実際に会った東出さんは世間で言われているような人物ではなく誠実」と語った。金子さんの墓参りにも一緒に出かけ「墓石をていねいに、ていねいに洗ってました」と涙ながらにエピソードを披露した。
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