加藤シゲアキ 作家としては「マイナスから」と感じるも新人賞受賞し「ここからは作家人生のスタート」
2023年03月31日 12:57
芸能
幼い頃から国語が得意だったわけではないと問われると、加藤は「全然苦手でしたね。僕は凄く。中学受験したので、塾には小さい時から通ってたんですけど、凄く理数系でした」と振り返った。「大学行く時に法学部を選んだんですよ。国語ができないと論文とか書けないから、国語力を身に着けようと思って選択授業で国語を取ったら、それがオリジナリティを想像させる授業だったんですよ。学びたいこととは違ったけど、せっかく選択授業取ったから、楽しんで、好きなこと書いてみようと思ったら、その先生が凄く褒めてくれて、文章を作るのが好きなのかも、って思ってからですね。書くようになったのは」と説明した。
賞を獲るということは大きな意味があるかと聞かれると、「文学賞のために書いてるわけではないんですけど、僕の場合仕事柄出せてもらったというか、普通の小説家は新人賞に応募して、それが評価されて本になるって言うことが基本的な流れなんですけど、僕はジャニーズという立場だったから本を作らせてもらって。それがなんか引け目があったというか、自分はただ立場を利用して小説を出してる、本当に出したい人がたくさんいる中で、自分はそういった中で出せてるって言うのがちょっと引け目があって。新人賞を獲ってないから、気持ちの中ではアマチュアなのかもしれないっていうか。セミプロみたいなという自覚があった」と賞を獲る前の心境について語った。
「評価されてるわけでもないから、自分がちゃんといい作品を書かないと、僕を歓迎してくれた小説界にも失礼だから、まずは賞とか獲らないと、作家と並べないなという。マイナスから出させてもらってる感じがしてたんですよね」と回顧。そうして獲った賞が「吉川英治文学新人賞だったんで。新人賞やっといただけて、ここからは作家人生のスタートだなって思いましたね」としみじみと語った。
同作は高校生直木賞も受賞したが、「そもそも(それまでは)文学賞がなかったからもはや『オルタネート』を書く時は、そういういい小説を書こうというよりは、若い人たちが初めてテレビと小説で、面白いじゃん小説って気づいてもらえるようなものにしたかったんですよ。一生記憶に残るというよりは、読んでる時楽しかったっていう感覚を大事にしてもらいたくて、読み終わった後、別に3日間で終わってもいいや、ぐらいの。でも僕としては真剣に書きますけど、そういうつもりで書いた小説だったんですよ」とし、「だから一番届けたい人は高校生の小説をまだ読んだことない人たちとか、若い子ってイメージだったんで、高校生直木賞っていう、直木賞の中から高校生が選ぶって言う賞なんですけど、それを頂けたときに、届けたい人にもちゃんと届いたなっていうのもうれしかったですね」と語った。