加藤浩次 ドーハの悲劇“沈黙の30秒”実況に感謝「見ているファンからすると必要な時間でした」
2023年05月03日 21:35
芸能
1993年、日本が初のW杯出場をかけて臨んだ一戦。勝てばW杯出場という状況で、2―1のリードで迎えた後半アディショナルタイム、イラクに得点を許しドローに。あと一歩のところで大会への切符を逃した。悲劇的な結末は、開催地のカタール・ドーハから取って「ドーハの悲劇」と呼ばれた。
試合はテレ東が中継を担当した。久保田光彦アナウンサーが実況を担当したが、ゴールを決められた瞬間、実況マイクは30秒以上にわたり沈黙。先に解説者の前田秀樹氏が話し出すという異常事態だった。
松丸アナは、先輩に当たる久保田アナから裏事情を聞いたという。「あの沈黙の30秒は、泣いていたわけではなくて、あぜんとしていた、ポカーンとなっちゃったと。体感では10秒くらいだと思っていたら、後で聞いたら30秒だった。解説者の前田さんが話しているのを聞いて、はっとわれに返って実況しなきゃと思ったそうなんです」と説明した。
大のサッカーファンとして知られる加藤も、テレビで生観戦し、天国から地獄への失望感を共有していた。「でも、あの30秒って、見ているサッカーファンからすると、ホントに必要な時間でした。あれを言葉で費やされて、言葉で埋められたら、うるせえなっていう気持ちになったと思う」と、沈黙の30秒に感謝した。
いすに座って見ていたという加藤は、「相手のヘディングシュートが決まった時に、いすから滑り落ちましたからね」とも回想。「日本全国のサッカーを見ている方と、同じ感情だったと思う」と、あらためて振り返っていた。