清野菜名 日々の癒しは幸せ咲かせる多肉植物 夢のハリウッド進出へ 経験、知識を蓄積中

2023年05月07日 05:10

芸能

清野菜名 日々の癒しは幸せ咲かせる多肉植物 夢のハリウッド進出へ 経験、知識を蓄積中
ポーズを決める清野菜名(撮影・藤山 由理)  Photo By スポニチ
 【夢中論】女優・清野菜名(28)の日々を彩るのは、手塩にかけて育てている多肉植物たち。毎日の成長や変化を見守りながら、仕事に向かう。若手アクション女優として活躍しながら、今や演技派としての評価も得ている。駆け抜ける中で見つけた、新しい考え方とは――。(小田切 葉月)
 「見てください!この子、今朝お花が咲いたんですよ!」
 頬を紅潮させながら指さしたのは、取材会場に持参したハオルチア属の多肉植物「万象(まんぞう)」。ぐんと伸びた芽の先に、かれんな白い花が咲いていた。いとおしそうに鉢を撫で、茎や葉をじっくりと眺める。家に迎えた時はボロボロで傷もあったという。「ケアしながらしっかり育てたら、春にはニョキっと芽が出て、ついにお花も。生きてるんだって、幸せな気持ちになります」。大きな瞳で、再び万象を見つめた。

 多肉植物とは、葉や茎、根に水分を蓄えるサボテンやアロエのような植物。コロナ禍で外出の機会が減ったことから「時間をかけて新しいことができる」と、植物を育てることを思いつき、出合った。オフの日に1人で専門店に行き、全体的なフォルムやバランスを見て購入。コツコツ集め、今では20~30種類に増えた。

 心がけるのは「その子に合った育て方」。太陽の光が必要か、そうでないか。水をあげる頻度や風通しは?気遣っていたはずが、害虫のカイガラムシが大量発生したこともあった。試行錯誤を繰り返しながら成長させている。

 長ゼリフを覚える時には、自身を取り囲むように配置するのがルーティン。台本を読んでは植物を眺め、癒やされている。「調べれば調べるほど面白くて、今ではどっぷり。毎日お酒を飲みながら“ちょっと伸びてきてる”とか変化を楽しんでいます」と笑った。

 女優としても今、変化を感じている。映画「TOKYO TRIBE」(2014年)や「東京無国籍少女」(15年)などで、若手アクション女優の地位を確立。しかし「アクション抜きの私は必要ないのかな」と考え込んだ時期もあった。立ち回りの少ない作品にも出演し演技の経験値を高めてきた。そんな最中、映画「キングダム2 遥かなる大地へ」(22年)が分岐点となった。舞うように敵をなぎ倒す伝説の暗殺一族という役どころ。ワイヤアクションなど若いからこそできる動きがあることを感じる一方、共演者の演技を見て新しい考えが芽生えた。

 「今の年齢でしかできないこともあれば、技術があれば年齢を重ねてもできることがある。演技もアクションも、自分の中にまだまだ幅があることに気付きました」

 現在、主演しているABCテレビ・テレビ朝日系ドラマ「日曜の夜ぐらいは…」では、新境地に達した清野の姿がある。

 以前は「役の性格を自分で決めつけていた」というが、この作品では「役の性格も考えつつ、現場で感じたことをそのまま表現」している。設定は、足の不自由な母親を支えるヤングケアラー。文字だけでは暗い印象のキャラクターだが、作中ではクールな性格ながらも、懸命に前を向く姿が胸を打つ。心からの明るい笑顔も印象的だ。経験や生きざまを、等身大の自分の演技で作品にぶつけている。

 自身の“女優像”は変化しつつあるが、唯一変わらないのは「ハリウッド進出」の夢。そのために英語も勉強中だ。「小さい頃からの憧れ。絶対にかなえたい」。

 アクションに、ストレートな演技、そして語学も…。多肉植物が水をため込むように、清野も体内に経験、知識を蓄積している。それらを養分に、ハリウッドでいつか花を咲かせるつもりでいる。

 ◇清野 菜名(せいの・なな)1994年(平6)10月14日生まれ、愛知県出身の28歳。07年にファッション雑誌「ピチレモン」の専属モデルとしてデビュー。ハリウッド女優ミラ・ジョボビッチに憧れ、高校時代にアクションを本格的に学んだ。主な出演作はテレビ朝日「トットちゃん!」、日本テレビ「今日から俺は!!」。血液型B。

 ≪岸井&めるると育む友情≫
 「日曜の夜ぐらいは…」(日曜後10・00)は3人の女性の友情物語。共演は岸井ゆきの(31)、生見愛瑠(21)。ロケ先のサービスエリアでは、3人一緒にフードコートでメニューを確認。「お昼休憩までのモチベーション!って話しながら、頑張りました」と、カメラが回っていないときでも友情を育んでいる。7日には第2話が放送。「見てる人にとって小さな幸せにつながるような、そんな作品でありたい」と語った。
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