紀里谷和明氏 「やり切った」今後は創作全般を全て「ストップ」「嫌われることに疲れちゃった」
2023年05月07日 14:44
芸能
日本では2001年、歌手・宇多田ヒカルの「traveling」のミュージックビデオを製作。アニメーションやCGを駆使した独創的な映像が注目を浴びた。そして34歳の時には当時としては破格の製作費6億円をかけた初監督作品となる映画「CASSHERN」(04年)を発表。
その後、CG製作だけに1年を費やした「GOEMON」(09年)や、ハリウッド発進出作品となる「ラスト・ナイツ」(15年)など3本の映画を製作し、今回「この最後の作品でやるべきことをやり切ったという思いがあります」と最後の作品と宣言した現在公開中の映画「世界の終わりから」を監督した。
紀里谷氏はなぜ監督を引退するのか。MCのマツコ・デラックスが「またなんかやんの他のこと。なんか考えてんのよ、他のこと」と語ると、リモートでつないだ紀里谷氏は「考えてない、本当に考えてない」「人生で初めてノープランですよ」と言い切った。
マツコが「映画監督は辞めるのかもしれないけど、なんかまた変なことするでしょう。なんもないの?漠然ともないの?次」と話しても、紀里谷氏は「何にもにないですよ」と淡々。マツコが「映画はもういいなって思ったってこと?」と続けると、紀里谷氏は「創作全般ですよね。だから15からやってますから。こんなこと。もう40年ぐらいやってるわけでしょう。そういうこと。で、1回それをストップさせないとっていうのは凄くありますね」と説明した。
辞める理由についてはAIのチャットGPTが公開されたことを挙げ、「カメラマンは終了、絵描きは終了、グラビアイドル、モデルも終了、音楽家も終了っていう時代ですよね。もう来てますよね、それがね。それが動画に行くのももうすぐそこ」と予想した。
さらに番組ディレクターが言いたいことを単刀直入に話す紀里谷氏に対して「嫌われないかなと思って」と心配すると、マツコは「嫌われてるに決まってるじゃない。当たり前じゃないのよ」ときっぱり。紀里谷氏は「まあそれも一つの辞める理由で、嫌われることに疲れちゃったっていうのはありますね。本当に疲れちゃったっていうのはあります」と話した。
初監督映画「CASSHERN」を製作以降、20年間にわたり作品とは関係ないバッシングがあったとし、VTRでは「それがあたかも作品の評価みたいな感じで一人歩きをしてしまって、いまだにそれを言われるし、それが固定してしまっているので、少なくともこの日本では、リセットボタンを押すしかないよねっていう気持ちはありますよね」と紀里谷氏。紀里谷氏は02年に歌手・宇多田ヒカルと結婚し、07年に離婚していた。
紀里谷氏はさらに「今の人たちって向き合わないんですよね。向きい合ってるふりをするんだけれども、結局それがお芝居で、自分たちがお芝居してることすら分かってなくて、仮面を被ってるわけですよね、みんなね。だからそれが凄く嫌だ、そこに対して僕もいろいろ言ってきたんだけど、それすらももう言ってはいけないっていうふうになってしまっているわけじゃないですか」と力説、「そうなると社会と関わる理由がないって凄く思いますね」と続けた。