番組では見事な工作を披露していたノッポさんだが、実は手先が不器用だった。30年来の親交がある音楽プロデューサーの西秀一郎氏によると、ノッポさんはセロハンテープを同じ長さで切ることができなかったほど。そのため、収録前にセロハンテープをいくつか切って、適量を机の端に貼っておくことを番組側に希望したという。西氏には「どうしてもうまく切れなくて、しょうがなく自分から提案したんだ」と話していたという。この事前に切って貼っておく“下準備”は多くの視聴者にまねをされ、ノッポさんが生みの親となった。
西氏は92年に「のっぽさんのおはなしCD」を手掛けて以来、ノッポさんと親交があったという。「本当にいい声で、ノッポさんがタップダンスを入れたいというのでスタジオで踊ってもらって入れました。得意なことには思い入れが深い方でした」としのんだ。
自宅が近かったこともあり、毎晩のようにノッポさん宅を訪れていた時期もあり「陽気でよくしゃべる人」と、20年以上話さなかった番組キャラクターとは対照的な人柄だったことを明かした。子供のことを敬意を込めて「小さい人」と呼んでいたという。