「キネマ旬報」隔週発行終了→月刊化へ　今年8月号から　誌名は変更せず「紙でお届けする価値を最大化」

　1919年（大正8年）創刊の老舗映画雑誌「キネマ旬報」が7月20日発売の8月号から月刊化されることが19日、発行元のキネマ旬報社から発表された。これまでは毎月2回（5日・20日）の発行だった。6月20日発売の7月上下旬合併特別号をもって隔週刊発行を終了し、リニューアル。「旬報」は「10日ごと」の意味だが「長年親しんでいただきました『キネマ旬報』という誌名は変更いたしません」とした。 　創刊当初は毎日1日・11日・21日の発行。1950年10月の復刊時に月2回発行となり、以降、現在まで73年の歴史を誇った。

　1923年（大正12年）の会社創立100年の節目。三浦理高編集長は「あらためて、この目まぐるしく変化する映画を取り巻く環境下に、映画雑誌としてどうあるべきか、自問自答を繰り返してまいりました。そして、創刊号に記された『今よりもつともつと活動寫眞に近寄つて見たいといふ方々と一緒に進みたい』というこの気持ちを、より強く持ち、本年7月発売号より小誌のリニューアルを行ってまいります」と報告。

　「今この時代だからこそ、紙でお届けすることの価値を最大化し、また一方で、進むインフラを活用した新しい価値を創出していく。これらを互いにブラッシュアップし、これまで以上に強く深く、皆さまと映画をつなぐ役割を担い、また次の100年に向け、皆さまと、映画と、一緒に進んでまいりたいと思いますので、今後ともご愛読のほど、何卒よろしくお願い申し上げます」とリニューアルの意図を説明した。

　「キネマ旬報ベスト・テン」は今後も継続。「キネマ旬報ベスト・テン発表号」は増刊による発行（2月上旬）を予定している。