松井玲奈 「どうする家康」松本潤との湯殿場面 「まつげがきれいでセリフが飛んだ」

2023年05月21日 20:45

芸能

松井玲奈 「どうする家康」松本潤との湯殿場面 「まつげがきれいでセリフが飛んだ」
大河ドラマ「どうする家康」のお万(松井玲奈)と徳川家康(松本潤)の湯殿場面(C)NHK Photo By 提供写真
 【牧 元一の孤人焦点】21日放送のNHK大河ドラマ「どうする家康」第19回に侍女・お万役で出演した役者の松井玲奈(31)がインタビューに応じ、家康を演じる嵐・松本潤(39)との共演や自身の芝居観などについて語った。
 ──松本潤さんとの共演はいかがでしたか?

 「基本的に湯殿の場面で、常に2人ともびしょびしょに濡れていて、ちょっと不思議な空間だと思いました。松本さんは湯殿の真ん中にどんと座っていてくださったので、その背中が本当に家康様のように見えました。お万は家康様に触れる時に緊張して自分を奮い立たせて触らなければいけない場面だったので、松本さんのたたずまいに助けていただいた部分が大きいです」

 ──湯殿の場面でのエピソードを教えてください。

 「お万が家康様の前に回って、お顔の汗をふく場面で、本番の時、前に回ったら、松本さんのまつげが長くてきれいで、『あ、きれいだな…』と思ったら、一瞬、セリフが飛んでしまいました(笑)。ちょっと間ができてしまいましたが、大丈夫だと思って、そのままお芝居を続けました。毎回、まつげが美しいと思いつつ、お顔の汗を拭いていました」

 ──松本さんはどんな役者だと感じましたか?

 「初めてお芝居をさせていただきましたが、振り幅がとても大きい役者さんだと感じました。家康様がお万と一緒にいる時はどっしりと構えて何事にも動じないことを装いつつ、お万が湯殿から出て行った時にとてもコミカルなアドリブをされていました。その振り幅の大きさが、現場で見ていても楽しかったです」

 ──お万という人物についてはどう感じましたか?

 「最初に台本を読んだ時は、一歩間違えると嫌われそうな役柄だと思いました。でも、彼女があの時代に生きていくための選択としては賢くもあり、そうせざるをえなかったところもあるということに気づきました。この回で描かれているのは、自分の目標にたどり着くためにいろいろと考え、ようやくめぐってきたチャンスに一生懸命に手を伸ばした、お万の人生の一部だと思います。それが見ていただく方々に伝わるように演じたいと思いました」

 ──初めて演技をしてから十数年たちましたが、今、演技でいちばん大切なことは何だと考えていますか?

 「難しいです。たぶん、正解はその時どきで違うと思います。この作品でAの方法が成功したから、次の作品でもAでやってみようとしても、全く通じないこともあります。一つうまくいったからと言って、ゲームのコマンドのようにそれをずっと入力すればうまくいくというものではありません。でも、そこが面白いところでもあります。数学の応用をしている感覚に近いかもしれません。例えば『悲しい気持ちを表現する』という答えは決まっているとしても、その答えへの道のりは人によって違うし、その時々によって違います。いつも応用を考えなければいけません。そこが難しくもあり面白くもあります」

 ──お万を演じるのも、難しくもあり楽しくもありましたか?

 「お万は最初、難しくてできないかもしれないと思いました。私は割とああでもない、こうでもないと悩むタイプで、悩んでいる時は心がくじけそうにもなります。でも、お万の考え方や行動は筋がしっかり通っていて、ある意味、私がこれまでの活動の中で選択してきたことに似ているのではないかと思い、そういう共感できる部分が見えてからは向き合うこと、演じることが楽しくなりました」

 ──これから役者・松井玲奈はどこに向かうのですか?

 「やりたいこと、参加してみたい作品はたくさんあります。もっと楽な状態でお芝居ができるようになったらいいなと思います。楽な状態で臨むことで、もっと表現の幅が広がったり、思いがけないアイデアがぽんと出てきたりしそうだからです。柔軟性のあるお芝居ができる人になりたいと思います」

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。
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