侍ジャパンHC、白井一幸氏がジャニーズ社外取締役に　コーチングに期待

　ジャニーズ事務所は26日、故ジャニー喜多川前社長の性加害問題を受け、今年のWBCで14年ぶりに優勝した侍ジャパンで、ヘッドコーチを務めた白井一幸氏（61）ら3人が7月1日付で社外取締役に就任すると発表した。事務所が社外取締役の役職を設けるのは初めてとなる。 　14日に藤島ジュリー景子社長が謝罪動画を公開するなどしていたが、この日「ジャニー喜多川による問題について、大変なご心配と大きなご不安を与えてしまっておりますこと改めて深くおわび申し上げます」と謝罪。3つの対応策を明らかにした。

　（1）事務所の所属経験者を対象に「心のケア相談窓口」を外部機関として今月31日に開設。おのおのの心の問題に対応し、ケアを行う。（2）「外部専門家による再発防止特別チーム」を設置。事務所のガバナンスの問題点を確認した上で再発防止に向けて事務所に提言を行う。そして（3）社外取締役の招聘（しょうへい）だ。特別チームによる提言を受けた再発防止策の確実な遂行を含めた、経営改革を推進する役割を担う。

　その一人となる白井氏は1983年にドラフト1位でプロ野球・日本ハムに入団し、コーチとしても活躍。ヤンキースにコーチ留学の経験もある。近年は自身の経験をもとにしたコーチング理論の講演などを企業や組織で行い、スポーツチームのメンタルコーチを務めている。昨年8月には北海道医療大の客員教授にも就任した。

　ジャニーズは「白井氏のコーチングを受けることは、これまでよりも広く柔軟な視点を養い、改めて社会から信頼される企業になれるきっかけになると考えております」と就任について説明した。

　日本製鉄顧問で前環境事務次官の中井徳太郎氏と弁護士の藤井麻莉氏も社外取締役に就任する。