藤井新名人 「温故知新」と揮毫 谷川17世名人の逸話を意識 4勝1敗での獲得から一夜明け取材
2023年06月02日 09:43
芸能
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棋界の全8冠中、最古で戦前から続くタイトルへの敬意を語ると共に、「谷川先生(浩司17世名人)が揮毫した言葉と聞いて、そこを意識した」とも付け加えた。
第5局で渡辺明名人(39)を94手で破り、谷川浩司17世名人(61)の持つ史上最年少名人記録(21歳2カ月=1983年)を40年ぶりに、羽生善治九段(52)の史上最年少7冠記録(25歳4カ月=96年)を27年ぶりに更新した。
83年に加藤一二三・九段(83)から4勝2敗で奪取した谷川は、その終局後の記者会見で、「実力より地位が先行していますので、タイトルは1年預からせていただきます。そして来年の挑戦者に挑戦する気持ちで指したいと思います」と語った。その逸話を元々知っていたそうで、「素晴らしい言葉だと思っていて、対局では常に挑戦者の気持ちで臨みたい」と藤井も賛同した。
次戦は佐々木大地七段(28)を挑戦者に迎え、4連覇に挑む棋聖戦5番勝負第1局が5日、ベトナム・ダナンで控える。藤井にとっては初の海外対局であり、7月からは同じ佐々木との王位戦7番勝負が始まる。
つまり佐々木との併せて12番勝負。その将棋の印象について「充実されていて、強い相手だなと思う。公式戦では久しぶりの対戦なので、頑張っていきたい」と意気込みを示した。過去2勝2敗で、21年9月以来2年ぶりの対局となる。