岩下志麻 肺炎で逝去の中島貞夫さんを追悼「おこったお姿を拝見したことがない、温かな監督さんでした」
2023年06月15日 15:40
芸能
東京大卒後、東映に入社。「日本映画の父」と呼ばれた牧野省三の息子であるマキノ雅弘、今井正両監督らに師事し、64年に「くノ一忍法」で監督デビューした。
66年には青春群像劇「893愚連隊」で、日本映画監督協会新人賞を受賞。東映のエースとして、菅原文太さん主演の「木枯し紋次郎」(72年)を監督した。
深作欣二監督とともに、「極道の妻たち」シリーズなど実録ヤクザ映画路線を築いた。名タッグとなる松方弘樹さんの主演作品「脱獄広島殺人囚」「沖縄やくざ戦争」を数多く手がけ、「やくざ戦争 日本の首領(ドン)」などで高く評価された。
2019年には、20年ぶりの新作「多十郎殉愛記」を公開するなど、晩年まで時代劇人気の復活にかける熱意を燃やし続けた。
他の代表作に「真田幸村の謀略」「制覇」「序の舞」「瀬降り物語」など。
後進の育成にも力を注いだ。87年から大阪芸大映像学科教授や学科長を務め、熊切和喜氏、山下敦弘氏、石井裕也氏ら監督を輩出した。また、京都映画祭の総合プロデューサー、京都国際映画祭の名誉実行委員長を務めた。