ワグネル反乱でロシア情勢は? 専門家「連邦解体の第一歩を見ている可能性はゼロじゃない」

2023年06月26日 21:03

芸能

 ウクライナ研究会会長で神戸学院大学の岡部芳彦教授が26日、ニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜後3・30)に電話出演し、ロシアの民間軍事会社ワグネルによる武装蜂起と、今後のロシア情勢について自身の見解を語った。
 ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアでは、民間軍事会社ワグネルによる武装反乱が起きたが、創設者のプリゴジン氏は24日、首都モスクワへの進軍停止を表明した。

 ワグネルによる武装蜂起の予兆について、岡部氏は「(プリゴジン氏が)ロシア国防省関係者、特にショイグ国防相とゲラシモフ(参謀総長)にかなり不満を持って、ずっと日本でも報道されていましたが、不満が予兆としてあった」と解説した。

 プリゴジン氏はベラルーシへ亡命するとみられるが、その後消息不明となっている。これまでは反逆者を徹底的に処罰してきたプーチン大統領だが、岡部氏によると、プリゴジン氏への処罰は考えられていないという。「(プーチン大統領が)反対派を逮捕した時も、法の支配、法の独裁だと言い切ったことがある。そう考えると、今回は超法規的措置なわけで、反乱を起こしたら法律に基づいて罰せられるのが当たり前なのに、しない」と疑問を口にした。

 今回の武装蜂起を受け、岡部氏は「法の独裁法の支配と言っていた人が、法律を無視する国だということが分かってしまったので、もしかするとロシア国内の少数民族の独立派の動きとかが活発化するというのは一つあると思う」と、国内でのプーチン大統領での求心力低下も予測。「少し大げさに言うと、遠い将来かもしれなけど、連邦解体の第一歩を我々が見ている可能性はゼロじゃないと思いますね」とも指摘した。
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