市川猿之助容疑者が逮捕 芸術監督を務める京都芸術劇場がコメント「厳正に対処する」

2023年06月27日 15:06

芸能

市川猿之助容疑者が逮捕 芸術監督を務める京都芸術劇場がコメント「厳正に対処する」
市川猿之助 Photo By スポニチ
 歌舞伎俳優・市川猿之助(本名、喜熨斗孝彦=きのし・たかひこ)容疑者(47)が27日、母親の自殺を手助けしたとして、警視庁に自殺ほう助容疑で逮捕された。これを受け、容疑者が芸術監督を務める京都芸術劇場は公式サイトを更新し、「厳正に対処する」と発表した。
 同劇場は2001年5月、当時京都造形芸術大学の副学長を務めていた三代目市川猿之助(現猿翁)が、長年劇場に対して温めていた理想の粋を集めて設計監修した日本で初めての大学内本格劇場。こけら落としから12年の節目に、四代目市川猿之助が現場を引き継いでいた。

 逮捕を受け、同劇場は「平素は京都芸術劇場をご愛顧いただき誠にありがとうございます。この度は多大なご心配をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪。「新聞等の報道にありました通り、京都芸術劇場芸術監督を務めております四代目市川猿之助が、2023年6月27日に容疑者として逮捕されました。この事実を重く受け止め、事実関係を確認の上、厳正に対処いたします」と発表した。

 猿之助容疑者は今年5月18日、自宅の半地下で意識がもうろうとした状態で倒れているのが発見され、2階のリビングで仰向けで倒れていた歌舞伎俳優で父の市川段四郎さん(76)と母の喜熨斗(きのし)延子さん(75)はいずれも死亡が確認された。

 警察の聴取に対し、事件前日の5月17日に家族で話し合い「死んで生まれ変わろうと家族で話し、両親が睡眠薬を飲んだ」という主旨の話を説明。この家族会議が行われた日は自身のパワハラやセクハラ疑惑などを報じた女性セブンの記事内容が猿之助側に知らされたタイミング。本格的な聴取が始まった同月24日にも警察に「心中を図った」などと話していた。

 司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬中毒の疑いと発表。猿之助容疑者も発見された時、口の辺りの変色など薬物中毒とみられる形跡があり、搬送先の病院で胃の洗浄を受けた。飲んだ薬はいずれも、猿之助容疑者が所持していた睡眠導入剤とみられている。ただ、家宅捜索では薬の包装容器などは自宅で見つかっていなかった。

 警視庁は殺人事件などを扱う捜査1課を投入し、両親が死亡した経緯について詳しく調べていた。

 自殺ほう助罪の法定刑は、6月以上7年以下の懲役または禁錮。両親の死を巡っては、自殺の意思がない両親をそそのかすなどした自殺教唆や、両親からの依頼を受けた嘱託殺人などさまざまな可能性が取り沙汰されていた。
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