AKB48工藤華純 「18期研究生は本当にポテンシャルが高いんです」
2023年08月01日 07:40
芸能
「そうなんですよ。自分が生まれた年にグループができて、自分の年齢と同じ長い年月を経てきた劇場にいま自分が立たせてもらっていると思うと感慨深いです」
──18歳の女性として客観的に見ると、現在のAKBはどのようなグループですか?
「私が最初にあこがれたのは『神セブン』がいた時代でした。今は新しいAKBに向かっている途中だと思います。正直、今はあまり多くの人たちに知られていないじゃないですか。だから、全盛期以上に多くの人たちがメンバー一人一人を知っているようなグループにするために引っ張って行きたいと思っています」
──工藤さんたちの役割は?
「楽曲の良さ、メンバー一人一人の良さ、グループ全体の良さをたくさんの人たちに発信していきたいです。18期研究生8人は本当にポテンシャルが高いんです。ダンスも歌もスキルが高くてバラエティーもできます。8人は仲の良さもあるんですけど、お互いに本当にライバル心があって、一人一人の『絶対に選抜に入る』という思いの強さを私は感じています。お互いに切磋琢磨し合って上を目指しています」
──8人全員の闘争心が強い?
「凄いですよ。お披露目の時、『センターをやりたい人』と聞かれたら、全員が手を挙げたんです。普通、『私はセンターじゃなくていい』と思う人もいるじゃないですか。全員が手を挙げるのは凄いと思いました」
──工藤さんは最初から手を挙げようと思っていたのですか?
「私は本当にシングルのセンターをいつか絶対にやりたいと思っているので、迷うことなく挙げました」
──普段の劇場公演ではどんなことを心がけていますか?
「劇場に来た人たちの中から最低3人は私の推しにすると決めています。最低3人を10回続ければ30人増えるじゃないですか。劇場公演の一つ一つを大事にしています」
──推しを増やすために心がけていることは?
「曲調に合わせて表情を変えたり、お客さんと目線を1回合わせてからそらしたり、逆にずっと目線を合わせていたり…。そういうことを意識しています。それは先輩の方々の公演を見て学んだことです」
──先輩たちの技術をすぐに実行できるのはポテンシャルの高さの表れだと思います。
「ありがとうございます。うれしいです」
──周囲の評判によると、工藤さんはコミュニケーション能力が高いそうですね?
「私は父の転勤で、中学の時から5回くらい転校しています。だから、初めて会った人たちと話すことが苦にならないんです。転校した時、意外にみんなから話しかけてもらって、自然に話していました。周りに恵まれたんだと思います。子供の頃は、転校するのは寂しいし何も分からない新しい場所に行くのは嫌だったんですけど、それが結局、自分の強みになりました」
──グループの中でその能力を生かせていますか?
「ファンの人に『MCがうまい』とは言われます。ファンの人とのお話し会にも生きていますね。研究生8人の顔合わせの時も結構すぐにみんなと仲良くなれました」
──AKBにあこがれたきっかけはCMキャラクターのユニット「野菜シスターズ」だったそうですね?
「5歳くらいの時、初めて見たMVが野菜シスターズだったんです。私はその頃、野菜が大嫌いで食べられなかったんですけど、MVを見たら野菜がかわいく思えて、それ以来、野菜を食べられるようになりました。嫌いな物を好きな物に変えられる力にあこがれたんです。最初は大島優子さんが好きで、大島優子さんが卒業した後は同郷の指原莉乃さんが好きでした」
──AKBのオーディションは?
「小さい頃から親に『応募してみたら』と言われていました。自分には魅力がないので絶対に合格できるわけがないと思っていたんですけど、高校2年で進路を決める時期になって、アイドル以外になりたい職業がなかったので応募しました。いまになってみれば、こんなに充実した経験ができるのだから、もっと早く応募すれば良かったと思います」
──趣味は御朱印集めだそうですね?
「母がパワースポットめぐりが好きで、5歳くらいから神社や仏閣をめぐっていたので、その延長線上で好きになりました。御朱印を集めようと思ったのは、中学生くらいからです」
──御朱印のどこが好きなのですか?
「神社によって全く違うんですよ。おすすめは、大阪の住吉大社です。刺繍がついているのがいいんです。御朱印は全部で120くらい持っています」
──いつ買いに行くのですか?
「お休みの日に1人で行きます。最近行ったのは上野の寛永寺です」
──御朱印集めもアイドル活動に生かされていますか?
「アイドルは楽しいことばかりじゃないじゃないですか。ストレスとかがたまった時、きれいな御朱印を見ると浄化されて心が落ち着きます」
──活動の原動力は何ですか?
「ファンの存在がいちばん大きいです。お手紙をくれたり、毎日送っているモバイルメールに返事をくれたりして、ずっと見守ってくれていて、私がコンプレックスに思っているところも好きでいてくれます。私がほかのみんなよりダンスや歌がへただったりしても『ダンス良かったよ』と言ってくれます」
──最後に読者へのメッセージをお願いします。
「私は『尽力』という言葉が好きです。何事に対しても全力で臨みたいです。劇場公演でも、同じ時間、同じ人たちは二度とめぐってこないじゃないですか。だから、行動、言動の一つ一つで後悔しないように生きていきたいと思っています」
◇工藤 華純(くどう・かすみ)2005年6月15日生まれ、大分県出身の18歳。今年4月9日に18期研究生としてお披露目され、7月2日に劇場公演初日を迎えた。愛称・かすみん。
◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。