藤井王将　「焦点の歩」を放つ　「勝負所です」と山崎八段　豊島九段との王座戦挑戦者決定戦

　藤井聡太王将（21）＝名人、竜王、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠＝が4日、大阪・関西将棋会館で臨んだ豊島将之九段（33）との第71期王座戦挑戦者決定戦は午後6時、夕食休憩に入った。指し手は73手に達し、先手藤井が豊島陣へ放った「焦点の歩」への対応を豊島が熟考。形勢互角のまま、残り時間は共に50分ほどになった。 　同会館での大盤解説会に登場した山崎隆之八段（42）は「すごい局面。勝負所です」と語った。72手目、豊島が藤井陣の銀獲りに放った打ち歩を無視しての焦点の歩。豊島が自陣に利かせた飛車角の射程を遮断する一歩千金の効果を発揮できるかが、勝負の分かれ目と見た。

　昼食は藤井が「イレブン」の「珍豚美人（チントンシャン）」、豊島は「やまがそば」の「親なん定食、そば」。夕食はともにやまがそばから藤井が玉子とじうどん、豊島が玉子とじそば。対局は午後6時40分に再開される。