囲碁ジャパン 「ドーピング検査」に気をつける 13年ぶり採用のアジア大会でメダル目指す

2023年08月10日 05:00

芸能

囲碁ジャパン 「ドーピング検査」に気をつける 13年ぶり採用のアジア大会でメダル目指す
アジア競技大会囲碁強化合宿に参加した(左から)芝野虎丸、関航太郎、上野愛咲、藤沢里菜、上野梨紗、井山裕太、佐田篤史、一力遼 Photo By スポニチ
 アジア最大のスポーツの祭典、第19回アジア大会(中国・杭州、9月23日~10月8日)に出場する囲碁日本代表8人が9日、強化合宿を行った東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで会見した。キャプテンの一力遼棋聖(26)=本因坊との2冠=は「国際戦も多く経験している選手が多い。金メダルに向かって一致団結してやっていけたら」と抱負。会見後には練習を公開した。
 囲碁がサッカー、体操などと並んで大会競技に採用されるのは、2010年の中国・広州での大会以来2回目。発祥地とされ、強豪国である中国での開催が競技復活につながったと言われる。種目は男子個人戦、男子団体戦(5人制)、女子団体戦(3人制)の3つで中国、韓国、台湾など10の国と地域から85人の棋士が参加を予定している。

 芝野虎丸名人(23)=十段との2冠=は普段の国際戦との違いに「ドーピング検査」を挙げた。他のスポーツ競技と同様に行われる検査に「風邪薬も引っかかる可能性もあるみたいで体調管理も大事。食材にも気を配らないと」と表情を引き締めた。8日から2日間開催された強化合宿でも囲碁のことだけでなく、食事やアンチドーピングに関する講習も行われた。10年の大会にも出場した井山裕太王座(34)=碁聖との2冠=は「前回の経験をみんなで共有できれば」と語った。

 日本は10年の大会で男子団体、女子団体、ペア碁の3種目に出場し、メダルは男子団体で獲得した銅1つのみだった。中国、韓国、台湾の壁に阻まれ、差は今も縮まっていないとの見方が強い。一力棋聖も「差があるのは事実。国単位でも、特に中国は背中が見えないくらい層が厚い」としたが「個人単位では全く手が届かないという選手はいない」と闘志を燃やした。

 代表選手たちは「この大会で結果を残すことが囲碁界の発展につながる」と口にした。将棋の藤井聡太王将(21)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠=と昨年の対談を機に友人になったという関航太郎天元(21)は「藤井君を筆頭とする将棋界の人気に押されっ放し。でも将棋界にはない国際戦があるのが囲碁界の強み。メダル獲得で注目度を高めて盛り返したい」と力強く語った。


 ≪代表ジャージー 着用憧れあった≫ 普段の国際戦と異なるのはドーピング検査だけではない。普段はスーツ姿での対局が多いが大会では全員が“チームJAPAN”のジャージーを着用。芝野名人は「他競技でみんな同じユニホームを着ていることに少し憧れがあったのでテンションは上がりますね」と笑顔を見せた。一方、選手村での生活では他競技の選手たちと顔を合わせることになるが「実はスポーツ選手にあまり詳しくなくて…。その選手のことを知らないと失礼になってしまいます」と不安も吐露した。

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