月城かなと主演の話題作が開幕「頂いた役をどれだけ膨らませられるか、を大切に」

　宝塚歌劇団月組トップスター・月城かなと（つきしろ・かなと）主演のオリジナル「フリューゲル/万華鏡百景色」が18日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。 　東西冷戦下にあったドイツを舞台に、厳格な東ドイツの軍人ヨナス（月城）と西ドイツからやってきた自由奔放なポップスター、ナディア（海乃美月）の物語を中心に、ベルリンの壁崩壊へと向かう激動の時代を描く話題作。華やかな客席降りも盛り込まれ、満員の客席も大いに盛り上がった。

　月組にとっては久々のオリジナル。月城が「台本から作り上げていく作業は難しいと感じますが、組のメンバーにとってもすごく勉強になると思いますし、役者としては頂いた役をどれだけ膨らませられるか、を大切にしたい」と語っていた通り、軍服姿もりりしく、定評ある細かい役へのアプローチで客席を引き込んだ。

　さらに時空を超えた東京を舞台にしたショー「万華鏡…」は、輪廻（りんね）転生を繰り返す男女の姿を描いた幻想的なステージ。前日の公開稽古では「初日から皆健康に頑張りたいと思います」と千秋までの完走を誓っていた。9月24日まで。東京宝塚劇場は10月14日～11月19日。