メリー氏が止められなかった弟の性への欲望 再発防止特別チーム“最高権力者の罪”指摘
2023年08月30日 04:07
芸能
こうしてあぶり出したのが「隠蔽(いんぺい)体質」。報告書では、被害の拡大を招いた最大の要因について、「創業以来の最高権力者」だったメリー氏が「何らの対策も取らずに放置と隠蔽に終始したこと」と認定した。
メリー氏については、ジャニー氏の性嗜好について「病気だから」と述べていたと関係者から伝え聞いていたとする70年代の被害者の証言などから、遅くとも60年代前半には異常を認識していたと思われると指摘。性加害が続いていることを知りながら、その行為を否認し、改めようとしないジャニー氏の行動を止めるのを断念したことで放置する形となり、外部に対しては、弟を守り切るために徹底的な隠蔽を図ってきたものと考えられるとした。
被害拡大については、「見て見ぬふり」に終始した事務所の不作為にも言及。被害を訴えたところ、事務所スタッフから「デビューしたければ我慢するしかない」と言われたとの証言などから、事務所も性加害を認識していたと考えるのが合理的だとした。
近く記者会見を行うとみられるジャニーズ事務所。被害者への補償など、透明性と実効性のある救済措置を示すことができるのか。再発防止策やガバナンスの強化なども強く迫られており、社会から厳しい目が向けられる。