「らんまん」感謝祭 脚本・長田育恵氏「最終回まで人生が咲き誇る物語」松坂慶子タイトル回収「ビックリ」

2023年09月01日 14:30

芸能

「らんまん」感謝祭 脚本・長田育恵氏「最終回まで人生が咲き誇る物語」松坂慶子タイトル回収「ビックリ」
物語の舞台・高知で行われた連続テレビ小説「らんまん」感謝祭に出席した(左から)脚本の長田育恵氏、松坂慶子、高知放送局の小原和樹アナウンサー(C)NHK Photo By 提供写真
 俳優の神木隆之介(30)が主演を務めるNHK連続テレビ小説「らんまん」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)のファン感謝祭が8月31日、主人公・槙野万太郎のモデルとなった牧野富太郎博士のゆかりの地・高知市文化プラザかるぽーと大ホールで行われ、主人公の祖母・タキ役を好演した女優の松坂慶子(71)と脚本の長田育恵氏(46)が出席。約600人のファンを前に、トークショーを開いた。
 <※以下、ネタバレ有>

 朝ドラ通算108作目。「日本植物学の父」と称される牧野富太郎をモデルに、江戸末期から昭和の激動の時代を生き抜き、明るく草花と向き合い続けた主人公・槙野万太郎の人生を描く。脚本はNHK「流行感冒」「群青領域」「旅屋おかえり」なども手掛けた注目の劇作家・長田育恵氏。神木の朝ドラ出演は2007年度前期「どんど晴れ」以来16年ぶり2作目。初主演となる。男性主人公は20年度前期「エール」(窪田正孝)以来3年ぶり。

 退場回となった第65話(6月30日)、万太郎たちとヤマザクラの接ぎ木を見に行ったタキは「楽しみじゃのう…いつか、この桜が咲き誇るがか…!ああ、らんまんじゃ…!」」と万感の“タイトル回収”。松坂は「『らんまん』という言葉を言わせてもらえてビックリしました。タキさんは波瀾万丈な人生でしたが、孫たちみんなの花開いていってくれる未来を想像して、とても幸せだったと思います」と振り返った。

 長田氏は「タキは江戸時代の象徴のような人です。タキがいなくなることは、一つの時代が終わるということ。このシーンではタキが過去の追憶に生きるのではなく、一つの時代は過ぎ去るけれど、次に広がる未来を想像することで、去りゆくタキが残す精いっぱいの祝福という意味でこのセリフを書きました」と述懐。

 「(挿入された)万太郎、寿恵子、竹雄、綾が子どもたちと花見をしている映像はタキの思い描く未来なので、誰も知らないはずなんです。タキの『らんまんじゃ…!』の台詞の言い方で、どれだけ素晴らしい未来を想像しているかが分かります。朝ドラの放送時間は忙しい時間帯なので、何かしながら音声だけ聞いている方もたくさんいらっしゃると思います。他のドラマに比べて音の力が朝ドラは大事だと思っています。この台詞の響きだけでも、物凄く大きな勇気になったのではと思います」と絶賛。松坂も「流石、脚本家さんは音の考えも深いですね」と舌を巻いた。

 ドラマは最終章へ。長田氏は「最終回まで万太郎、寿恵子と、2人を取り巻く登場人物含めて、それぞれの人生が咲き誇る物語です。これから夢を実現していく姿を、視聴者の皆さまに楽しみに見守っていただければと思います」と呼び掛けた。

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