ジャニー氏の性加害認め謝罪 東山新社長「やっていることは鬼畜の所業」 屋号継続には「常識外れ」の声
2023年09月07日 18:16
芸能
ジュリー氏は「事務所としても、個人といたしましても、ジャニー喜多川による性加害はあったと認識しております。被害者の皆様に心よりお詫び申し上げます」と認め、東山も「喜多川氏の性加害を認め、ここで謝罪させていただきます。被害に遭われた方々、長きにわたり心身ともにつらい思いをされたことを申し訳なく思います」と頭を下げた。
5月に配信した動画で、ジュリー氏は性加害について「知らなかった」と話していた。問題を調査していた外部専門家による「再発防止特別チーム」が8月に公表した報告書では、「ジャニーズ事務所では1970年代前半から2010年代半ばまでの長期間、多数のジャニーズJr.に対し広範に性加害を繰り返していたと認められた」とし、性加害を事実と認定していた。これを受けてジュリー氏は、会見で事実と認定。「考えが変わったということではなく、当事者も亡くなっていたので、事実認定することに至らなかったというのは、十分な調査をできていない中で申し訳なかった」と釈明した。
東山は、ジャニー氏の性加害について「大変な事件だと思いますし、人類史上、最も愚かな事件だと思います」「やっていることは鬼畜の所業」と、厳しい言葉を使いながら言及。再発防止策について「外部からチームコンプライアンスオフィサーを招へいし、人権侵害防止のため体制を整備することなど、二度とこうした問題が起こらないよう、徹底した再発防止策を考えていきます」と、法令の徹底遵守を約束した。
自身が報じられたパワハラ報道については「エンタメは甘い世界ではない。そういった面で厳しかった面はあると思います」と説明。また自身による性加害の有無を聞かれると、「僕が性加害をしたってことですか?僕はしたことがないです。したことがないです」といったん否定した。しかし、その後の追及では「もしかしたらしている可能性もあるし、していない可能性もあるし。若気の至りがあったり、その時の自分の幼稚さというのがあったと思う。記憶をたどっても、ちょっと覚えていないことの方が多い」と、表現を変える場面もあった。
東山は年内でタレント業を引退し、社長として事務所の再建に努める。レギュラー出演しているテレビ朝日系「サンデーLIVE!は降板する。被害者への補償、救済について、「どのくらいの時間になるか分からないが、今回は法を超えて救済、補償というのが必要だなと思っている。夢や希望を握りつぶされた彼らと、夢をあきらめた僕と、しっかり対話することがいいのかなと思っています」と、自ら対面して解決に当たりたいとした。一方で、被害者への誹謗中傷は「やめていただきたい」と呼びかけた。
ジュリー氏は被害者の補償、救済のため、今後も代表取締役として残留する。ファンへの思いを聞かれると、声を詰まらせながら感謝。一方で、「本当にご理解いただきたいこととしては、みんながそういうことがあって今スターになっているわけではなく、一人ずつのタレントが本当に努力して、そしてそれぞれの地位を勝ち取っているので、そこだけは本当に失望もしていただきたくないですし、誤解もしていただきたくないですし…安心してこれからも応援してやっていただきたいと心から思います」と、ハンカチで目頭を押さえた。
ジャニーズJr.の育成などを手がけるジャニーズアイランドの社長でもある井ノ原は、今回の会見を前に「10代の子には直接会見があると話した。小学生には関西も含めてリモートで話し、後ろに親御さんがいることもあったので、一視聴者ではなく、会社のこととして見てほしいと説明しました」と説明した。今後はジュリー氏とともに、被害者だけでなく、所属タレントへの心のケアも行っていく。
「ジャニーズ事務所」の屋号は存続させる。東山は「大変議論はしました。どうすべきか。これほどの犯罪ですから、これを引き続き名乗るべきなのか。いろんな解釈もありましたし…」とした上で、「ただ僕が思いましたのは、ジャニーズというのは、何より大事なのは…これまでタレントさんが培ってきたエネルギーの一つなので、その形と考えてもいいと思っております」とした。
報道陣からは「数百人、数千人の人を不幸のどん底にたたき落とした方の名前を今後も頭に乗せていくというのは、あまりに常識外れではないか」と、厳しい意見が飛んだ。東山は「おっしゃる通りだと思う」としつつ、「そういうイメージを払しょくできるほど、みんなが一丸となって頑張るという判断を今はしています」と、自身の考えを示した。
会見では長年、メディア対応を務めた白波瀬傑副社長が5日付で辞任したことも発表された。新体制は10月1日に発表される。